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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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10日の午前3時、僕はすんなり終わった店をあとにして、もう須磨辺りを走っていた。携帯が鳴る。「火曜サスペンス劇場のオープニングテーマ」だ。大学の先輩、金村氏である。「もう帰っとんのか、寒いのぉ〜」彼の口癖だ。

先輩は三宮でバーをやっている。一説には暴力バー(死語)だという噂があるが、僕はこの先輩が幽霊話嫌いの動物好きだということを知っているし、髪を触られると「男の髪に触るな」と言い、肩に触れると「勝負師の肩に触れるな」と怒る人だということも知っている。大阪体育大学時代、大阪梅田・東通り商店街を歩いていて向こうから来たチンピラに先輩の肩が触れ、「あぁ喧嘩になるな」と僕はこれから始まるドンパチ(ピストルはないが)に身構えしてたときにも、文句の言い合いを省いてイキナリ相手を殴ってた先輩も知っている。(そのあと必死で逃げた 相手は5人くらいやったから……)

体育大ラグビーの一つ上でポジションも近かったが、先輩よりデカかった僕の面影は消えて、今では赤井英和にイジメられている浪速高校ボクシング部の学生のように周りからは見えるのだろう。彼の店に、共通のお客様が来ていると言う。普段は大抵その時間に店の近くにいるのに、もう車で30分の家まで帰っていたから流石に引き返す事も出来ず、残念ながらお断りする。
で、「お前、寒いのぉ〜」である。

所謂どこからどう見ても体育会系の体育大学ラグビー部で、確かに先輩は絶対だったんだけれど、僕等一年違いの関係は違ってた。そのラグビー部特有の「シゴキ」ってのは、例えば一年の僕達の声が出てないとかで始まるわけだけど、結構陰湿だった。4年がイキナリ感情的に僕等を殴る方がまだイイ。4年は3年に、3年は2年に伝え、そして仲のいいはずの近い1年生に練習後のシゴキが待っている。2時間は延々走らされたな。ただ走るだけではない。ボールを遠くに蹴られて、全員でパスをしながら帰ってくる。それが2時間。「ごめんな」と言いながら蹴ってる2年もいる。「俺等もやられたからな」と言う人もいたな。

終わっていつものロッカールーム。その辛さを語り合い、それをチーム内試合で先輩に仕返しをすることを決めたヤツと、そのまま辞めたヤツとに別れた。入部同期は40人くらいだったと思う。卒業時は23人になっていた。

「お前、寒いのぉ〜」の先輩とは今でも仲がいい。誘いを断っても無理矢理先輩風を吹かせずそれ以上は言わない。大阪の出身だが、ワールドに入社しほとんど仕事をしないでラグビーに打ち込んで、退社後はなぜかバーをやっている。その「らしさ」が好きである。今でも、「ややこしいことは嫌いや」と、人の噂や悪口は一切言わない。大学の『あのとき』に、「ごめんな」も「俺等もやられたからな」も言わない人だった。見た目も店のツクリややり方も全く違うが、根底に近いモノを感じている。そして思っている。

最もややこしいのは、あの先輩本人だ。


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加納町 志賀とはどんなヤツ?
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