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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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神戸は暖かくなった。20度後半の気温は、確かにもう初夏の勢いだ。バクザンか。それは書家だ。所謂新入生の季節に、当然会社に於ける新規・中途採用もある。17日にも卯目くんが「初めて後輩が出来ました」と会社の初々しい(ウイウイシイ、変な韻やな We We See!見聞を広めろという意か)若者を連れて来たが、火曜日は岩崎クンが同じセリフを言っていた。嬉しそうだった。

17日、卯目くんの時に若者は言った。「これって、リオハの赤ですよね」関東なまり(向こうから見れば関西なまりの僕が言うのもナンだが)の気取った感じでそう言う彼に「酒を語るヤツは嫌いや」と僕は返した。正確にはそうは思わないのだが、知っていて知らん振りをするのが大人でもある、と言いたかったわけだ。その若者は、僕というバカ者にピシャッと言われて面食らっていた。

そんな話を火曜日の店で、岩崎クンにした。それを目の前の「後輩」クンがどう思ったのかは知らない。ナンダか結構お客様が来ていたので、僕はアチコチ宝塚の男役のように動く。要するに、テキパキだ。許容範囲が超えてしまうと、途端に不機嫌になる僕のタイミングは、常連なら皆知っている。この日はまだ、大したことはなかった。安心できるお客様もカウンターにいたし。

相変わらず地獄耳の僕の左耳に、「志賀さんって、チョウジンやねん」と言う岩崎クンの声がエアーシューターの如く飛び込んできた。琵琶湖でやってた鳥人間コンテストは関係なく、ハルクの方なんだと思ったが、多分昼も夜も働いていること、やたら神経質にお客様の動きを見ていること(地獄耳もね)なんかを言っているのだろう。スライム色の超人ハルクは、目下、デューク更家歩きに夢中であるスレンダーボディの僕としては遠いが。

「俺は超人やないよ 出来ることしかやってない “ナンでも出来まっせ!”ってニコヤカに仕事もらってキャパ超えて、焦り顔になってる人っているやん それってしんどいし、組織なら評価下がるでしょ それやったら最初から怖そうな顔で、無理しないで、ええ仕事してニコッって笑ったら“結構、ええ人やん”って思われる バタバタしてるときに『今は俺に話し掛けるな』オーラを出しといたらええねん 新入りやったら、そういう訳にもいかんか おほほ」

出来ることを、身の丈知ってやる。頼みやすい(いじめやすい?)って思わせない。それが個性の近道のようにも思う。僕は基本的に「今、我慢してたらいつか出世できる」的思考逸脱人生である。組織も経験が多少あるし、新卒の頃は我慢をしてみようと思ったこともある。そうやって個性が形成されていったが、比較的我慢強くないタチだから決して万人受けしないし、売上げウハウハ、行列の出来るバー・人にはならない。それを解っただけでも、組織を知る意味はあった。

『今は俺に話し掛けるな』オーラは、今、店で大いに活かされている。

忙しくなるとお代わりも少なく、早々に帰るお客様が多い。あかんがな。


加納町 志賀とはどんなヤツ?
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