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■ 中毒性日記 2009
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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月曜日昼、阪神高速を東に車を走らせる。甲子園のホテルでおよそ4時間の密談。しかしコソコソと話す素振りもなく、建設的で明るいビジョンを語り合うものであった。いつもながらあっという間の時間で、またやりたいことが増えた。仕事であれプライベートであれ、あっという間に時が経つ関係性は尊い。「時が経つのは早いものだ」という言葉とは、似ていて非なるものである。それは僕にとっての糧となり、ハッキリと自分のものと判る足跡、ソクセキになってゆく。

店に入る前に近くの中華を覗くと貼り紙があった。「誠に勝てながら11月18日(水)親戚の結婚式のため休業させていただきます」と、違和感のあるものだった。「勝て」もオカシイが、具体的な用事まで記されている。キャッシャーで、そこの中国人息子20歳(頬のホクロから毛が10cm でも髪は最近短くした)雲龍くんに「18日、休むんやぁ」と言うと「オカアサンノイモウト、デモ31サイデス」とこれまた細かいデータをくれる。中国に久しぶりに帰るんやねと聞くと、親戚は4歳から大阪にいるのでオオサカデェースと答えた。

この貼り紙、写真に撮ってもいい?と聞くと、「チョットコレオカシイデショウ」と兄は既に分かっていたらしく、すぐそばにいた高校生になったばかりの女の子を指差し「ボクノイモウトガコレツクリマシタ」と笑った。慌てた妹は顔を赤らめながら、「勝て」の「て」ってどう書くのですか?と聞いてきたので、右手の平を広げ「手」だよと教えると、猿回しの猿の反省の如く兄の背中にうなだれていた。日本に来て7年目の家族には、確かに酷な話だった。親戚どうこうは書かなくてもお客さんに伝わるよということは言わずに、僕は写真に収めるのも止めた。

日本人同士でも、上手くコミュニケーションを取れない人がいる。「機転が利く」のは、シンプルに目の前の人や状況に合わせた言葉を選ぶ能力のある人のことだ。取って付けたどこかで仕入れたイデオロギーと、その人ならではの咀嚼した言葉のイデオロギーは対極である。所謂上辺の知ったかぶり、そんなメッキは剥がれるもので、それなら最初から無理などしない方がいい。ただし、理路整然と饒舌な学識者の書く字が汚いと、何だかそのギャップに残念な気持ちになる。反対にたどたどしい言葉でも真剣で、上手くはなくても丁寧な字を書く人の方が信用できる。

要するに、無理をしないことだ。得意分野を話しているうちに、相手がそれに詳しくないと判ると更にまくしたて、未知の領域までさも知っているかのように伝えた上でできた関係性は脆い。プロフェッショナルでありエキスパートであったとしても、不得手をサポートしてくれる人があってこそ羽を伸ばせるフィールドがあると理解していないといけない。本物のプロは、実力以上のことはしない。

だから近所の中国人家族は、常連であり家族のような僕に聞けば良かった。

「18日休むヨ 勝手ネ」

これで、いいのだ。


※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
【志賀が聞いた、酒にまつわる語録シリーズ  「酔ってない」と言う人は酔っている 「酔ってるかも」と言う人には大抵意図がある

※志賀氏的伝言板
12日雨だな…どうするよ?


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