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■ 中毒性日記 2008
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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水曜日。損保の会社を訪問して、うだうだと話しエレベーターに乗った。オフィス仕様のそこには、「乗ってる間は会話をしないように」的なアテンションがあった。確かにあの中に人が一杯いれば、大きな声での会話は困ったものだが、話すなと言われるのはどうかと思う。僕にはあの独特の「シィーンッ」感が気持ち悪いのだ。それで言うなら、とんでもない香水の匂いを放つ人が入って来る方が辛い。思わず放屁(死語)してやろうかと思う。まぁお下劣(死語)、失敬(死語)。

ホテルでのギャル曽根、もとい、ギャルソンの頃、お客様から見える場所での従業員同士の会話は「耳だけを傾けろ」とよく言われた。首をグルリと回して話すと、それが伝達事項でも目立って私語に見えてしまう。対して耳だけを傾ける仕草は、くだらない話でも真剣に頷くだけで、連絡を伝える行為にも映るのだ。

要するにホテルで働く者は、自らペラペラと話すより、お客様に話をさせる事の方が無難であるという事の裏返しで、バーテンダーは決して政治と宗教の話はしない、女性の話はこちらからはしないように、とも言われた。もう明らかに今の僕には一つも守られていない事ばかりだが、総じて前述通り「無難」に切り抜けるためのマニュアルというものがそこには存在していた。それが一流になると、更にその上のホスピタリティをさりげなく感じさせるのだが、残念ながら僕がいた頃のホテルでは、そこまでは実現できなかった。結局、「サービスをサービスと感じさせないのがサービスだ」という至極簡単そうで難しい言葉をいただいた事が財産だ。

エレベーター(以下EV)で話すなと書かれていると、無性に話したくなる。それが「プゥ〜ッ」とか「ひぇ〜っ」とかの叫びや音ではなく、そこまで話しながら入って来て、いきなり会話を止めて目的の階まで黙るという行為の方が不自然なのだ。まるで、カラオケボックスで最高潮に唄いまくってる時に、突然扉が開いて店員がドリンクを持ってきた瞬間みたいである。セルフフェイドアウトしたボーカルは、狂おしいほどに情けない。もう、借りてきたタコだ。いやネコだ。

EVで話さないようにという注意は、おそらく定員オーバーまでしっかり詰めて乗りましょうという隠語なんだと思う。話しながら乗ったとしても、後ろから前から畑中葉子の如く押されたところで、それが大事なプロジェクトの話でも、色恋事でも一旦黙らざるを得ないのである。で、仕方なく階数のランプをジッと見ていたり、このオッサンの髪の毛はナンでこんなにテカっとんねんこりゃポマード(死語)か鬢付け油(死語)かハエ取り紙(死語)やなと、加齢臭みたいなヘアリキッド(死語)プンプンさせてるオヤジの後頭部を見ているしかない。

僕なら、あの中を一つの広告塔として捉える。乗る時間は数秒の人もいれば、超高層ビルなら数分にまでのぼるが、ヴィジュアル広告もさる事ながら「音」や「色」の表現スペースを考えてみるのだ。おそらくは様々な場所で既に行われている事だろうが、少なくとも、あの皆が黙る無機質な時間だけは避けられる。「音」は、環境音楽や館内FMもありそうだが、例えば数機あるEVならば、それぞれの空間に分けるコンセプトEVもいい。自社ビルとしてのCI、会社指針なども表現できる。

いずれにしても共有スペースに於けるパブリシティは、無理強いせず直接的でもない移動空間が望ましい。ただし、気絶するほど悩ましいのはおぞましい。


※今日のヒトコト
さて、本日の死語はいくつでしょう?

※志賀氏的伝言板
D通ヒラタク、学研M氏の事で話あり


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