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■ 中毒性日記 2008
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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木曜の店、深夜1時。同じ三宮で頑張っている和食「楽舍(たのしや)」の店主、ロングヘッド小田からの着信で話していると、扉をしつこくドンドンと叩く音がした。大抵は怒り顔一杯に思い切り開ける。以前にも酔った男が二人いて「ここって、バーやんねぇ?」と言うので「家です」と言って閉めた事がある。それでも叩く輩なら、それは更に思い切り開けて、それなりの「然るべく」対応をする。それが家のような店を守るという事だと思っている。

電話をしたまま扉を勢いよく開けると、そこにいたのはガタイのデカい男が二人。一瞬怯みそうになったが、「同級のヤツらが来たから電話切るわ」と言い、彼らを向かい入れた。神戸製鋼黄金時代を支えた大西と武藤だった。明治、同志社、大阪体育大学(これ、僕のことね)3人で酌み交わす。ラグビーエリートのヤツらに少々尻込みしそうだが、彼らは自分の足で歩いている僕を尊重してくれるし、もちろん僕も同期という事と、ラグビーという共通項(同じ釜の飯は食わずとも、あの練習を耐えたなんていう共通項)で、憎まれ口をたたきながらも話が弾む。この歳になっても、ラグビーをやっていて良かったと思う時間は、相変わらず尊い。

ヤツらがもっと深い夜に消えた後、僕は片付けをして、顔も見た事のない少女の、焼香に行ってくる。おそらくはこれもお会いした事のない、親族のいる通夜の席に出向くのだ。近頃、生きたくても生きられない人や、この世に生を受けるはずだった子供、暗い未来を告げられた人などが周りに多い。あまりにも惨い死は、時間が解決するなんて嘘だ。残された者の思いも理解できるはずもない。生かされている僕には見送るしかないけれど、やはり明日も生きる事しか言葉が出ない。

運命だとかは、実は信じない。

それよりもただただ、生きないと失礼過ぎると思うのだ。


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