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水曜日の神戸、終日の雨である。
お客様でもあり、友でもある人と、街の喫茶店で話す。そこはカレーセット(サラダ・ドリンク付き)650円の店である。商店街を歩く。街を歩かなければ知り得ないこの風景を、日々見ている人々は優しい笑顔と励ましをくれる。下町の息吹が心地よく頬を撫でて、僕はまた様々な神戸を知ることになる。
神戸ポートピアランドが先月、25年の歴史に幕を下ろした。晩年(あえて敬意を表してそう言う)、そこは「更新されないホームページ」のようだったとその友は言っていた。いつ行っても変わらない風景はいいけれど、ここは寺社仏閣ではない。人々が再度訪れ、歓声がBGMとなる場所にしては寂しい閉幕だった。その足跡を包み込む新しい風を、誰かが吹き込む必要があった。
その後、一緒に海を目指す。メリケンパークではない。神戸空港でもない。そこに至る道には、港湾お決まりのバラバラになった不法投棄の車、機能していない倉庫や土地がある。早朝競り市のある長田の漁港、駒ヶ林から苅藻、そして運河を望むマリーナへ。おそらくは神戸の人々のほとんどは知らない、けれどとっておきの場所。少なくとも僕の、今日からとっておきの場所となった。
都会は時代と共に進化を遂げる。それが街行く人々のニーズであり流れでもある。それを止めようとも思わないし、そんなことを僕ができるはずもない。なぜなら都会に住む人には、目まぐるしく日々変化する、そこに順応する「ソフト」が必要だからだ。そうやって日本の高度成長もあった。
ソフトには、バージョンアップが付いて回る。例えばWindows98を使っていた人がXPに、Mac OS 9.0からィ(10)に乗り換えるように、周辺機器(ここでは街並みや生活様式・時代)に則した変化が当たり前になっている。
新しく興すことは、古きを捨てることではない。新しいソフトで作ったモノは旧式ソフトでは開かない、もしくは上手く表現できない。しかし、古いソフトを使ったモノは、グレードアップしたバージョンでも開くのだ。
未来は、過去を優しく包み込む。
僕が声高に、街をなんとかしたいと思っているのは、何もデザインを主張し今までを絶って、新しきを作ろうと言っているのではない。
ずっと息づいている、ストーリーのある街を創り、繋ぎたいのだ。
そのためには、僕達が先人を包んであげないといけない。
※今日のヒトコト
【録画した「ソロモン流」で、ちゃんこチェーン・若の店長会議風景に偶然、昔「3D」にいた 仲クンが映ってた 10周年にも来てくれた彼 頑張ってるね】
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