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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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寒くなった。寝るときは毛布を被ろう。(ってまだ使ってなかったんか!)

大抵11月も半ば過ぎると、枝付きの干しぶどうがチリ産からカリフォルニアに変わる。チリ産トンプソン種は大粒だが、カリフォルニア産に比べると瑞々しさは少ない。但しカリフォルニアは甘すぎるのが難点で、これだと思うモノに出会うまでに苦労する。ワインと同じく、気候や風土、品種そして造り手に左右されるのだ。世間がやれボジョレー・ヌーボーだと騒ぐが、欧州よりちょっと早い空輸便入荷に、日本酒文化も知らない人々が躍起になっているのを見ると、少々ヌーボーヌーボーである。失礼、意味が解らん。

『現物と多少異なる場合がございます』

街で、ちゃんと看板にカッティングシートで書いてある飲食店表記に、思わず立ち止まった。手書きなら仕方がない。多分お年寄りのオーナーと思しき「コーラー」「ジュースー」の貼り紙や、「月極駐車場空マス」の空いているのかこれから空くのかが判らない看板は、相変わらず街にある。しかしコイツはシッカリとしたメイン看板サインで、依頼する方にも取り付ける側にも、そこに違和感など無かったのかと不思議に思う。幸いにも僕のブレーン(デザイナー、クリエイター、DTP会社など)には、その辺の違和感を察知してくれる人間がたくさんいるので、「時代のアンテナ」は錆びていないし折れてもいない。

『現物と多少異なる場合』とは、どういうときに用いる言葉なのか。考えられるのは、広告写真だ。でもそれなら「実際の商品とは多少異なる場合がございます」だな。『現物』とは書くまい。ならば、エステや健康器具の表現か。「体質によって実際の効果が異なる場合がございます」だろう。
やはり『現物』とは言わない。

「オイ、例のブツは持ってきたか」

「ヘイ、アニキ しかし現物とは多少異なる場合がございます」

などと言ってしまえば、寺内貫太郎一家に出てくる立ち退き屋細川俊之の舎弟・たこ八郎ほどに、殴られることウケアイ(死語)である。

つまりは、もう現物などという言葉は、先物取引、現物支給の如く死語なのである。その店はどうも最近リニューアルしたらしい店構えだったのに、そんな言葉を書いていた。飲食店で、イマドキ誰もPL法(「缶を直接持つとやけどする場合があります」などのアテンションが必要な製造物責任法)など持ち込まない。

看板に偽りアリとはよく言ったモノだが、看板のない「志賀」には無縁の話だ。ちなみに『現物と多少異なる場合がございます』の店は大衆中華だった。

食べた。確かに現物と違ってた。
多少じゃないほどに。


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