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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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※志賀速報!【9/1発売Meets10月号(P.115)で、志賀とその仲間探し!】

午後、歯医者に行く。噛み合わせの矯正の為、マウスピースを作ることになった。それが原因で肩こりや背中の怠さがあるのかも知れないし、確かに目の前の僕の石膏歯型もずれている。これも記念だと、その石膏をもらうことにした。自宅に歯型……星飛雄馬に花形みたいに、僕と一対のディスプレイにしたい。

そこから三宮に向かう前に長田に行きたくなった。昨日の日記の法善寺横町の火災からの復興と重ねて、95年の震災を思い出していた。あの辺りは当時、商店街が黒く焼け落ちた骨組みの街と化していた。あれから9年と7ヶ月ほど、駅の名前通り「新長田」として再生をしたらしい。

アスタ新長田と呼ばれる、再開発地区に指定された商業施設を初めて歩く。ここが下町だったと言われなければ、初めての人は知り得ない過去だ。新しいマンションも建ち並び商店舗も明るく、広い道となっていた。しかしそれぞれの店は閑散とし、大手家電販社とスーパー以外に人はまばらで「これがここの再生としてよかったのか」と、僕は実は泣きそうになった。

木曜に行った法善寺横町がその昔と何が違ったのかと言えば、袖擦りあうも他生の縁、狭い路地を互いに譲り合い通ったものが今は広くなり、どこか「映画のセット」みたいになってしまったことだ。新しくなること、そんな店構えにすることは悪くない。時流というものがあって、必要とあらば街や店は変化するのもいい。しかしその風情という歴史は、もう再現できないのか。

カタチあるものはいつか潰える。ただその終わりが全うではなく、途中で天災や人災で壊されたモノであるのならば、神戸・長田、大阪・法善寺横町は、抗えない悲しみを生む。その大半は志半ば、さぞ無念だったかと想像してしまう。

勿論双方の復興を喜ぶ人、お客様や店主達がいる。だからいいじゃないか、という話なのかも知れない。ただ、僕は見た。長田で一番賑わってたのは、ほろ酔い横町という奥まった分かりにくい場所にある、おじさんおばさんが集う一杯飲み屋と喫茶店だった。さすがにそこには入らなかったけれど、僕はその新しい商店街より東に昔からある「町内会」の似合う、油でギトギト、壁にある調理師免許取得「昭和17年」オバチャンがやってる小さなお好み焼き屋を選んだ……。

今日、アメリカの911、あの日をまた迎える。コンペティションに採用された再生案が、また新しいニューヨークをつくってゆく。外から見るだけじゃなく、そこに根付く人々に都度確認しながら、それらが創られることを望んでる。


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