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■ 中毒性日記 2010
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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木曜日午後、アシックスミュージアムにて、お約束のアシックスランニングウェア上下とシューズ。インナーがプーマのフィットウェアだったため隠しながらの講義を終えた。スポーツ環境校外学習を担当して5クラス目であるが、学年や小学校のある場所によって、生徒の顔付きが違うことが判るようになった。そしてこれはたまたまだったのか、僕より明らかに年上の先生が多いようだ。所謂モンスターペアレント対応は、親御さんより若い先生だと対応し切れないのかも知れない。

そもそも先生というものには威厳があった。親は子を先生に預け「殴るなり蹴るなり好きにしてください」と放り込んだものだ。無論体罰はいけないが、学校は家庭環境とは違う特別な場所であり、社会に出る前の団体行動やコミュニティを知るまさしく学び舎だった。しかし今では、16時の下校を促す放送まで校庭で遊んだ日々は、遠い昔のことである。その学び舎は「外」に向けられているからだ。これでは、若い先生の「なり手」も少なくなるし、熱い先生はどんどんいなくなる。

僕が慣れるまでこの環境校外学習には、ビジョンに映し出された画像に対し、それなりのシナリオをもらっている。それを基に自分の言葉と経験を交えて40〜50分間話を進めるのだが、シナリオの文言はどうにも僕には恥ずかしい。標準語であるところは何とでもなるが、子供に対する大人目線がどうにも苦手である。結局、関西弁丸出しでハッキリと大きな声で話すことに徹しているが、講師と言えどもあくまで同じ土俵で環境を学習しているという気持ちは持ち続けていたい。なぜなら毎回、10歳前後の小学生から気付かされる言葉、行動があったりするからだ。

「エコ宣言」と称して、講義の最後に各自用紙に、自分がこれからやろうと思っていることを書いてもらい、それを発表してもらった。身体が小さくても大きな声で話す子もいれば、先生に聞きながら「環境」という漢字を必死で書こうとする子もいた。そして、一人の女の子が発表する番になった。

その子は結構たくさん書いていたようである。声は小さかったが、耳を澄ませば聞こえない声でもない。しかし、間髪入れずに引率の男の先生(年の頃は50歳代か)が「声が小さい!」と怒鳴った。その子はおそらく、いつもそう言われている子なのだろう。それでもか細い声で「ゴミを分けて出すとか…環境のことを考えて…自分ができる範囲でやりたい」とエコ宣言をした。

彼女はとても大切なことを言った。突然世界を変えよう、地球環境を良くしようなどと言ったところで、何をすればいいのか解らない。それは大人も子供も同じである。声が小さくとも、とても心に響く言葉を発したのだが、その先生の声はそれが掻き消される叱咤となった。僕は彼女の言葉を復唱し、拾い上げてみた。流さず拾い上げることで、皆に聞かせる必要があると思った。

「殴るなり蹴るなり好きにしてください」と言った昔の親は、そこに愛情が伴っていることを知って預けたのだ。この日見た叱咤に、愛情があったのか。

確かに僕は、彼らと毎日接しているわけではないから偉そうなことは言えない。しかし、この日見た光景が日常に行われているのだとしたら、それぞれの子供が持つ個性(=チカラ)を摘み取っているのではと、いらぬ心配をしてしまうのだ。


※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
21日(月)〜26日(土)ラストウィーク!

※志賀氏的伝言板
【現在店舗最終営業日まで、 あと8日!


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