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■ 中毒性日記 2010
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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例年より早い梅雨入りと錯覚しそうなほどの、ひどい雨が降った神戸である。

移転が長引いているお陰で、震災の年からこれまでの15年をゆっくりと振り返ってしまう日々が続く。感傷に浸るつもりはないが、ナンだか梅雨空のように停滞気味の色々が、そういったセンチ(死語)な僕にさせるのだ。

そう言えばこの15年、店では色々なことが起こった。

【表札真っ黒事件】

店の電話が鳴って取ると、向かいの玉撞き屋からだった。「志賀さんの表札が、真っ黒に塗られてますよ!」表通りの様子が分らない店である。入った時には何ともなかった表札が、何者かによって黒く塗られていたのだった。幸いに油性インクらしいそれは、溶液で取れたが、何とも気持ちの悪い事件だった。ただのイタズラか。ジェラシーだとしたら、僕の店も大したものだと思った。

【「店が燃えている!」】

日曜午後、自宅にいると携帯が鳴った。また玉撞き屋からだった。近所付き合いは有り難いものである。「志賀さんの店の方が燃えてますよ!」その電話の向こうからサイレンの音がする。消防車が10数台来ているが、店のある細い路地には入れずに、無数のホースと消防救急員が放水中だと言う。(ホースで放水… -_-;)ともかく、炎と煙りがモクモクと上がり、玉撞き屋のみんなも避難し、表通りから呆然と見守るしかないと言うのだ。確かな情報をくれと電話を切ったが、僕は気が気でない。思わず車で飛び出そうとしたその時携帯が鳴り、ホテルの隣の家が全焼だと知った。気の毒なことだが、その家は今、火災保険で立派な家が建っている。

【志賀「爺さん」説】

ある大晦日の夜、巷で言う大物カップルが店に来ると電話が入る。なぜか、結構そういうケースがあるので、僕の店が「お忍び(死語)」の有名人が多いという噂になっている。有名無名に関わらず、お忍びは確かに多い。移転後はその辺りを考慮し、よりお忍びらしいレイアウトを考えている。ちなみに、壁がクルッと回って僕が登場するような、忍者屋敷にするわけではない。

話戻って…そのカップルが来るというので、山手幹線までタクシーを迎えに出た。店までササッとアテンドして、密やかに入る。あとは暗い店だから、お客様の干渉はない。仮に彼らの来店を知ったところで、店のお客様は意外にサラッとしたものだ。大袈裟に言えば、客としてのプライド、酒場の振る舞いを備えている。

正月が明けて、世間が動き出した頃のワイドショーで、「大晦日、神戸の夜にあのカップルが!」的な話題になっていた。メディアの全てが間違っているとは思わないが、往々にして事実を知っている話に脚色された内容には呆れることもある。その放送では、確かに二人の名前と、看板の出ていないバーらしき店に入るまでを話していた。しかし、間違いもあった。アテンドしたバーの店主らしき人は「初老の紳士」となっていた。その頃僕はまだ40歳。初老には早かった。


15年間、確かに色々あった。酔ってトイレで寝た人がいて、向かいの玉撞き屋のトイレを借りた日もある。便器に小便が一切入らなかった人もいた。こんな横柄な店は初めてと、一万円札投げつけて出て行った女性(追いかけて投げ返したが)もあった。それもこれも僕の、僕にしかない足跡である。

更なる神戸のソクセキは、僕にまだ踏み締める余地をくれているようだ。


※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
本日朝からインテックス大阪へ  デザイン担当したブースの搬入である】

※志賀氏的伝言板
【現在の店営業最終日は 後日発表します


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