www.bar-shiga.com
■ 中毒性日記 2010
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
ホーム >>>
4/09「げんべいとお爺ちゃん」 バックナンバー >>>
木曜日、自宅からジェーム山経由で海のある国道に向かう。三洋電機の研修センターを過ぎると坂を下りるが、辺りに咲く満開の桜が眩し過ぎる好天である。そう言えば、生田川沿いの桜は、山手幹線から新神戸までライトアップされている。桜で神戸に人が呼び込めるくらいに、スポットは多い。

夕方車での移動中、携帯でターバン巻いた関西系インド人と話し、日曜のリステアのコンペについて密談。どうやらヤツと僕は同組でラウンド。漫才みたいなゴルフになることだろう。並行して、葉山のビーサン男とこれも密談。大手飲料メーカーのキャンペーンコラボに断りを入れたことを詫びられる。一応僕はクリエイティブディレクターという立場でもあるから、結構微妙なコラボについては相談があったりする。「人」を動かす準備、ネゴを頼まれていたがその直前だったので問題はない。相変わらず引く手あまたな「 げんべい商店 」なので、無論全権は彼にあるゆえに色々安心はしているが、何せ彼は人がいい。裏表が全くないゆえに、それを利用しようとする大手も増えた。彼との共通言語は「顔の見える関係でないと動かない」ことなので、ただメールだけでやり取りを終えようとするクライアントや、事務的なレスポンス、つまり心が通わない関係性には繋がりや広がりを求めない。組織が大きくなるほどに、そんな頑なな想いだけは持ち続けていたい。今回のクライアントは「共に創り、共に見続ける」ほどの相手ではなかっただけだ。

僕はビーサン男に、ある後輩の話をした。 今、健康補助食品のパッケージデザインを担当しているのだが、そのクライアントである僕の大学の後輩は、超が付くアナログ人間である。デザイン案を画像にしてPCメール添付で送るのだが、返事はいつも携帯電話で返ってくる。しかも何やら文章がおかしい。僕の母親の携帯メールと変わらない。相手の文章を引用して質問に答えるという返信もできないから、どのメールの返事なのか判らない時もある。挙げ句に、画像をプリントアウトする方法が分らないと言うので(それは彼のプリンターの設定の問題だと思うのだが)、仕方なくこちらで印刷しFAXを送るという手間が掛かる。それでも、やはり文字が読み難いので、印刷したものを受け取りたいと言うので、駅で待ち合わせすることになる。「あの文字をこうして…、ロゴを少し大きくして…」と電話してくるので「それはメールに文章で書いてくれた方がいい その方が伝わりやすいし、話したことがちゃんと残るから」と伝えると、分りました!と返してくるが、木曜夕方にあったその電話から12時間経っても、まだメールはない。

たった一歳年下の後輩なのだが、時代錯誤も甚だしい、まるでお爺ちゃんである。これが「普通」のクライアントならキレて、仕事を投げ出すかも知れない。打合せに何度か訪問したり修正を繰り返せば、他の仕事ならそれなりのフィーも発生する場合だってある。ただ同じ釜の飯を食い(表現死語)同じ目標を分かち合った仲間であり、カワイイ後輩の「この業界に、しっかりとデザインされたものがない」という願いにも近い依頼を受けた限り、とことん付き合うまでだ。

何よりも、不器用でアナログな彼なりの誠意を感じているし、共に笑い、共有できる想いがパッケージに表現されている。まさに顔の見える関係がそこにある。

そんな話をビーサン男にしたら、彼は大層笑っていた。その意味が、その関係性が彼も共有できるのだ。ぜひ、僕の後輩にもいつか会わせたいものである。しかしながらアナログな後輩は、おそらくこの日記すら読めない。

後日、プリントアウトして渡すしかない。


※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
ちなみに、顔もお爺ちゃんである

※志賀氏的伝言板
マスターズ開幕!


◆この日記に コメント したい方は、神戸加納町 >>> 「BAR志賀」【ブログ版】へ! (HP日記のみ更新・ブログのみの画像もあり!)

◆携帯から見るブログ版! http://ameblo.jp/bar-shiga/


Copyright@Toshiya Shiga. All Rights Reserved.
Send Mail to Shiga