www.bar-shiga.com
■ 中毒性日記 2010
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
ホーム >>>
2/02「ATG映画『龍馬暗殺』を昼に観る」 バックナンバー >>>
月曜朝、PGAツアー、ファーマーズ・インシュランスオープン最終日を観てそのまま銀行に向かう。それは雨模様の始まり、夜までぐずついた。

昼前に自宅に戻り少しばかり仮眠しようと思ったら、ケーブルテレビであるタイトルが飛び込んで来た。近頃ブームの「龍馬」の映画。自慢じゃないが、僕は歴史に弱い。戦国武将がどうだととか問われると、必ず山本勘助が好きだと答える。それは大河でやるずっと前からのことだが、あまり表に出る人や、熱烈なファンが多い歴史上の人物には興味がなかった。しかしながらこの映画、配給会社とキャストが何とも魅力的だった。で、午前11時から午後1時過ぎまで観ることにした。

「龍馬暗殺」は1974年ATG製作、配給、僕が10歳の頃の映画だ。ATG(文末ヒトリゴト参照)と言えば、宇崎竜童主演の三菱銀行人質事件を題材にした「TATOO〈刺青〉あり」('82)や、白都真理にドキドキした「人魚伝説」('84)をよく覚えているが、この「龍馬…」はリバイバルでも観ていない。“ 明治維新の志士・坂本竜馬の暗殺に至る3日間を新解釈で描いた異色の時代劇 ”とある。何より役者が凄い。坂本竜馬に原田芳雄、中岡慎太郎に石橋蓮司、竜馬を狙う薩摩藩士・中村半次郎配下のテロリスト右太に松田優作(元々、原田の弟分的存在だった)、そして桃井かおりも冒頭から姿を見せる。今と変わらない、女優とは恐ろしいものだ。

モノクロ画面に違和感がないのは、時代背景とそれぞれの表情がより浮き彫りにされる演出からであろう。密偵役の平泉成(当時の芸名は平泉征)もいる。近江屋に龍馬をかくまう男、藤吉役に野呂圭介、つまりどっきりカメラの看板持ちヘルメットおやじがいる。山谷初男(今ではカワイイお爺サン役が多い)が岩倉具視だったり、田村三兄弟末っ子、田村亮が大久保利通だったりもする。ATGは70年代、予算が潤沢にあったのだと伺い知ることができる。

じゃあ近頃の大河ドラマとどこが違うのかと言えば、あの頃の映画と「今」とを比べるとよく解る。先日チラッと大河「龍馬伝」を観たら、民放のドラマとは一線を画すと言わんばかりに、どうやら映画のスケールカメラ(ハイビジョンゆえか?)だった。ゆえに壮大で鮮明な画面となり、まさに映画のようではある。対して「龍馬暗殺」はと言えば、当時あったはずのある程度の技術よりも意図的に荒削りの画面にしたり、目だけを追った「寄り」の強いカメラワークであったりと、人間が娯楽に飢えていた当時の作品の臭いがプンプンした。専門的なことは解らないが、僕は昔の映画、その映像が好きなのである。

手で描くことから始めるデザインと、

いきなりデジタルから入るデザインとの違いのように。


※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
日本アート・シアター・ギルドは、1961年から1980年代にかけて活動した日本の映画会社  ATGの略称で示されることも多い 他の映画会社とは一線を画す非商業主義的な芸術作品を製作・配給し、日本の映画史に多大な影響を与えた また、後期には若手監督を積極的に採用し、後の日本映画界を担う人物を育成した】

※志賀氏的伝言板
白羽監督、また教えてください!


◆この日記に コメント したい方は、神戸加納町 >>> 「BAR志賀」【ブログ版】へ! (HP日記のみ更新・ブログのみの画像もあり!)

◆携帯から見るブログ版! http://ameblo.jp/bar-shiga/


Copyright@Toshiya Shiga. All Rights Reserved.
Send Mail to Shiga