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■ 中毒性日記 2009
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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空きっ腹にバーボンをストレートで3杯ほど10分間で飲むと、少々「来てしまう」カラダになった。水曜日、いい気分の酔っている状態でこの日記を書いている。

近頃スイーツのブランドパッケージに関わっている。そもそも食品パッケージは、シンプルな方が好きだ。しかし近頃は、やたらと情報を入れようとしている傾向があって、あまり好きではない。解り易く言えば、缶コーヒーがそうである。豊かなアロマだとか、厳選豆使用だとか、産地がどうだとか、情報を訴え過ぎていて面白くない。まぁベンダー(自販機)だったら仕方がないとは思う。顧客にアピールする意味もあるのだろう。ただ「ここらでひといき」「毎日元気に乾杯」「10秒メシ。」などの売り文句にまで商標登録されていたりして、僕らデザインに関わる者も軽はずみに引用しないようにと、神経質になったりもするから尚のことだ。

そもそも売るものに自信があれば、そういった付加価値的文言は訴えなくていい。それは食品がオートメーション化されていることの裏返しであり、つまり、「作り手」という存在は無いに等しい。そういった商品ほどに、職人気質や手作業を謳い文句にし難い訳だが、一度口にすれば、美味しいかそうでないかでリピーターは生まれるものだから、そういった文句よりも形容めいた言葉の方に脳を刺激するシズルがあるとされている。想像力よりも購買欲を掻き立てる手段だ。

近頃よく「生産者」という言葉を口にする。それは、「顔の見える生産者」のことを指すものであることが理想である。例えば農家の生産者がそうであり、手づくりの料理人、パティシエも顔が見える方がいい。ものづくりは本来そういうモノであった。しかしながら昨今、これは美味しくいいものだと声高にパッケージに織り込んで売り込もうとするモノは増えている。CDや雑誌にジャケット買いがあるように、まずは手に取ってもらうためのデザインは重要だが、ごちゃごちゃと複雑に訴え掛けるパッケージよりも、品のある満ち溢れた彼らの自信を表現したい。

だからクライアントの想いや意向をヒヤリングした上で、提案も必要である。クライアントもお客様も神様ではない。無論、僕達も神様ではなく天使でもない。つまり現実の人間として、プロとして、つくり手や依頼人の積み上げた想いをカタチにする。そのためのコンセンサスを得るためのディベートだって厭わない。

今関わっているクライアントの皆様は、その辺を心得てくれているのが救いだ。


※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
僕がもし天使なら、声が低過ぎる

※志賀氏的伝言板
11月3日は開いています 但し0時閉店予定


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