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■ 中毒性日記 2009
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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水曜日、快晴。流石の僕も、車のエアコンをつけた。ジェームス山から月見山に抜ける旧神明、トンネル手前で道路工事の一車線規制がある。こんな場所での工事は、対向車には危険だなと思った。このトンネル内には傾斜があって徐々に上っている。その登頂から一気に下りとなって抜けるので、スピードを出し過ぎると出口付近でいきなり前方に気付く事になって危ない。案の定、今まさに対抗出口付近で追突事故の後だった。スピードの出そうな黒いスポーツタイプのフロントは相当潰れていた。狭い公道での意味のない加速は、百害あって何の得にもならない。

僕もそれなりの経験があるので、今はスピードの出る車には乗らない。15時過ぎの阪神高速はスムーズで、そんな車でも西宮まで30分ほどで着いた。下りてすぐの中華店「ひるね」の横になった文字を懐かしく見て、すぐに国道へと合流、交差点を海に向かえばその辺り一帯は酒蔵の多い地域である。340年余り前に、井戸水である西宮の水、略して宮水と呼ばれる銘酒造水で酒造りが始められた。灘と併せて有名なここ西宮の地の酒も、脈々と兵庫に息づいている産業の一つである。

本社屋にある立派な会議室に招かれ、若い社長と、ブランドマネジメント・販売戦略室長と会う。社長とは昔から面識があって、ここでも僕の店でもその他の場所でも、幾度も話をした。まだ仕事をした事はないが、時間を忘れるほどに語る事のできる相手はそうはいない。いつも、仕事を通り越して多岐に渡り盛り上がり脱線も多い。時に本筋とは離れたところにあるヒラメキを知っている互いだからこそ、そういった時間の意義も解っている。互いに得意分野しか話さない場ほど希薄で、「苦」なものはないと知っている。つまりこの人とは居心地が良い。

執行役員でもある室長は初対面である。二つ年上。しかし知人や僕の生まれ育った京都というキーワードで共通項があった。同じだ。相手の話を受けて、話は多岐に渡る。共鳴しないと広がらないものだが、式次第がある会議とは違い、会話の途中にヴィジョンが浮かぶ。それも一つではない。イメージが加速していた。

ラグビーをやっていたせいで、会話をパスに例える事がある。愛情のあるパスを放れば、相手はそれを落とさないように大切に扱ってくれる。意味のないパスを放り投げれば、不用意に受け次にパスを放れず、互いに相手を責める資格はない。こちらがその体勢を取っていてもいいパスが来ない事もある。しかし相手への信頼を持ってすれば、落とさないように努力もする。落としてもいい。その後の処理が迅速で、瞬時にその扱いに気を込める事ができるのなら、愛情一杯にまた繋げばいい。決め事が上手く行かなかったり、不測の事態が起こった時に失敗を恐れない、イレギュラーに強いチームはその先にあるイメージができているものだ。

「そう言えば今日、社長はほとんどしゃべりませんでしたね」

帰り際に僕が言うと、

「今日は二人の初顔合わせで…、破談にならないかだけを心配してましたから」

と、仲人である社長は細い目で笑った。


僕にはイメージができていた。

お二人は、気持ちのいいパスをくれたから。



※今日のヒトコト
【つまりこのまま結婚、家庭生活、出産したい  仕事の話だけど -_-;

※志賀氏的伝言板
いよいよ、109th 全米オープンゴルフですな


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