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木曜は予報通り、暖かい不思議な天候であった。寝不足と寒暖差にやられそうになりながら、深夜まで一気に働いた。流石に眠い。
店で出す乾き物は、大阪の法善寺あられとチリ(これからの季節はカリフォルニア)の枝付きレーズンがスタンダードである。ウイスキーなどにシュナイダーのプレッツェルも出したりするが、言われない限りチョコもミックスナッツも出さない。ただ、お客様の葉巻のキープ(湿度計のあるヒュミドールに入れてある)みたいに、妙にピスタチオ好きのMクンのために、アメリカ産のそれも置いてある。
ふとMクンが、「ピスタチオって、どういう風に育ってるんですかねぇ?」と聞いて来た。あれって木の実やんねぇ、そう言えば加工されてからしか見た事ないもんね、ホンマどないなってるんやろか?他のお客様も交えて議論になった。たまたま僕より年下の男性が二人と女性が一人だった。魚の切り身しか知らない現代人の如く、どんな状況でソコにあるのか想像もつかない。もしかすると僕らより上の世代なら「よく、近所の木から採って食べたもんだよ」とか「ピスタチオの木の下に行ったら一杯落ちてた」と銀杏みたいな答えを導いてくれたのかも知れない。そう言えば銀杏みたいなカタチをしているが、気になったので調べてみた。
日照時間が長く、乾燥した砂漠のような環境を好むピスタチオの木は、カシューナッツと同様にうるし科の落葉樹で、雄木と雌木があり、受粉の良否が収穫量を大きく変動させる。木は蜂など昆虫による受粉というより風媒花で、雄樹が花粉を作り雌樹が実をつける。他のナッツ類と同様に、隔年で収穫量をあげる交互結実栽培である。 ふむふむ、雄と雌の木があるという点は、イチョウの木と同じだ!
ピスタチオは通常、実をつけ大きな生産高を上げるようになるには、種植えしてから丸々7〜10年が必要で収穫の最盛期を迎えるまでに20年かかると考えられている。気候もまた生産に役割を果たすもので、冬が厳しすぎる、あるいは受粉の時期に雨が多いと実りも減ってしまう。より良いピスタチオを栽培するために、華氏45度(摂氏約7.2度)以下の状態で約1000時間置く必要がある。実は完熟すると、きれいな黄紅色に染まった簿皮に包まれ、外穀は自然に縦に割れて取穫される。長径3cmほどの楕円形の殻果は、成熟すると一辺が裂けた独特の形状となり、熟すと落木する。熟した種子を殻果ごと焙煎し塩味をつけたものを食用とする。中身の小葉はクロロフィルを多く含み、ピスタチオグリーンと呼ばれる緑色が濃く鮮やかなものほど珍重される。また、剥き実用として口開きしていないものを機械脱穀して利用する。 これはかなり厳しい環境だ。日本では無理だな。
ピスタチオの生産国は、イランが世界一で全体の約50%を占め、次いでアメリカ合衆国カリフォルニア州、トルコ、シリアの順。特に風土の関係で収穫量が少ないフランス・スペイン及びイタリアのシチリア島産のものが甘味、芳香が強く、もっとも良質だという。 イラン産は多いが、発がん物質が見付かった過去がある。
で、Mクンがやたらと美味い旨いと繰り返すのは当店のアメリカ産。
止められない止まらない、僕と同い年かっぱえびせん(昭和39年産)のように、ヤツはあっと言う間に食いまくり、お代わりをする。
それほど好きなら、子供の名前は「三木ピスタチ男」にすればいい。
※今日のヒトコト
【豆だけに豆知識… 落花生は、地中で実を作る事からその名前だそうだ! 】
※志賀氏的伝言板
【 12/22(月)「BBC(忘年会バーテンダーズクリスマス)ナイト」開催! 】
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