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■ 中毒性日記 2008
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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月曜日の神戸は終日の雨である。しかも寒い。店も寒い。

さて、名優ポール・ニューマンが逝った。「スティング」「明日に向かって撃て」「タワーリング・インフェルノ」など僕も好きな映画が多い。しかし人生を左右すると言っても過言ではない影響は、その他の映画に受けた。

僕の生まれる前の「ハスラー」('61)は、若きポール・ニューマン扮する実在のハスラー、ファースト(疾風の)エディのロードムービー、ビリヤードシーンが前編3分の2を占める映画である。酒に溺れながらも、酔った振り、ペテンを繰り返しレートを上げ賭け金をかっ攫って行く。最後に、ジャッキー・グリースン扮する、金持ち紳士ミネソタ・ファッツとの何日も掛けた不眠不休の死闘を描く。ウィリー・モスコー指導によるフォームで、如何にも当時の撞き方が垣間見えて面白い。そこに出てくる主人公がストレートで何杯も飲むバーボン、JTSブラウンを探した。あの中での飲み方はともかく、この刺々しいウイスキーは癖になった。

その20数年後、「ハスラー2」による空前のビリヤードブーム到来。大学生だった僕は、同じくまだ若かったトム・クルーズを知る事になる。その時のビリヤード指導は、当時の世界チャンプ、マイク・シーゲル。ゆえに、フォームはキューすれすれにアゴを下げ、左肘を高く上げる(トム・クルーズは左利き)というマイクと同じものであった。カンフー映画のように、キュー(プレースティック)を振り回し奇声を発するシーンがあるが、リハーサル中にマイクシーゲルのキューを折ってしまうというハプニングがあった。無論弁償となるが、当時無名のトムである。マイク・シーゲルモデルは60万ほどで、映画で取り上げられた名器バラブシュカでも100万〜ほどで取引されていたから、おそらくその値段で落ち着いたはずだ。今のトムなら、ビリヤード世界選手権優勝賞金くらいは簡単に出したであろう。

その中でポール・ニューマンは、あのハスラーの20年後を演じ、アメリカンウイスキー、バーボンの卸業者をやりながら、若きハスラーのマネジメントもする。そして老いたハスラーは、若者のビリヤードに目覚め、また試合に挑む事になる…。

19歳で本格的に玉撞き、つまりビリヤードを始めた僕は、その2年後「ハスラー2」のビリヤードブームで得意気にキューを操り、更にその奥深い世界に魅せられていった。そしてその後にモノクロの「ハスラー」を知ったわけだが、これらの作品はギャンブルを描いたものだったせいか、ポール・ニューマン作品としてもあまりクローズアップされなかった。しかしそんな中、「ハスラー2」に於いてアカデミー助演男優賞を、音楽も賞を獲った(エリック・クラプトンが参加している事もあまり知られていない)はずなのだが、彼の名作の陰に隠れた形となった。

一作目がヒットした流れで、2、3と続編をすぐに作る昨今と、時を経て、若かった自分と重ねて次回作に挑んだポール・ニューマンの作品とでは、重みが違う。

これら二つの作品。僕の中では、不朽の名作となっている。


※今日のヒトコト
玉撞き、久々にやりたくなった

※志賀氏的伝言板
ヒロシットくん、いつでも相手するで!

※お知らせ
【志賀クリエイティブディレクション担当  旧居留地東の京町筋(ジル・スチュワートの2F)に、7月13日オープンしました! >>>『cafe CARTA(カルタ)』


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