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■ 中毒性日記 2008
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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台風13号の影響で終日雨の予報が、金曜は晴れ間も出て夕方には穏やかなマチへと変わる。それに合わせたかのように、広島球場でのセリーグ3位争いは好天となり、これから雨が降るであろう東京での巨人阪神戦はドームで問題がない。パリーグも3位攻防が熾烈だ。クライマックス制度を導入した事が、野球を盛り上げる引き金となった。仕掛けが、見事にハマる。スポーツもデザイン次第である。

ふと思い出した。先日京都に帰ったが、JR新快速の車中で「乗車券を拝見します」という車掌がいなかった事に気付く。考えてみれば、切符は自動改札となり定期もICOCAやSUICAのように電子化されていて、所謂「キセル」という行為ができなくなっている。その昔、まだ駅員が改札にいた頃、一駅分の切符を持って遠出をし、降車時に込み合う手作業の改札に切符を紛れ込ませる…そんな時代を感じさせる悪事だったが、昨今のおぞましい事件の数々や情報通信の発展に因る、顔の見えない関係性に比べれば、まだ「通っている」感じがする。

「悪事」と書いたが、子供の頃のそれはカワイイもので、ちょっとした悪戯だった。頑固オヤジのいる家の横の空き地でわざわざ野球をやる行為(結局、ボールが庭に入り誰が取りに行くかジャンケンで決める)や、呼び鈴を押す所謂ピンポンダッシュも、キセルに近いものだった。夜中の墓場、その一番奥に石を置いてくる(戻って来れば次の組はそれを取りに行く 中には、ついでにお供えの饅頭を持って帰る強者もいた)というものも、まさに肝試しであった。

大人になってからのキセルは、安く利用するという作為的なモノである。しかし子供はそういう事よりも、目の前にいる人に対しての「スリル」や「勇気」に重きを置いた。許される行為ではないが、ちょっとした悪戯が仲間意識を強くした。

小学校高学年。休みになると、僕は友人達と当時住んでいた山科駅から入場券だけで入り、そこから一駅の京都駅1番ホーム(日本一長い)に降り立った。ディーゼルや石炭を燃やして動く貨物列車が停まる度にそれに乗り込み、ドアのない手摺を持ちながら、列車がホームを出る直前に飛び降りる行為を繰り返す。早く降りれば「根性がない」と言われ、そんな遊びにも優劣ができた。今日は、最高記録だ!などと、降りずに耐えた距離を互いに称えながら、夕暮れにはまた山科に帰る。人の波に紛れ込み、最後の難関、改札を通り帰路に就く。京都駅のホームでも山科の改札でも、何度か怒られていつからかそんな悪戯は終わったが、今から思えば、スティーブン・キング原作「スタンド・バイ・ミー」みたいで楽しかった。

ネット上で存在する、名前を明かさずに書き捨てるコメントやサイト。
車の窓から腕を出しタバコを吸い、挙げ句に外に捨てる輩。
消費者の顔を浮かべず、儲けを重視し事故米を流したと笑いながら答える業者。

悪意のあるそれらと、悪気のない子供のする事。無論、僕らのしたあの行為は誉められたものではないが、仲間同士の想いが通っていたんだと思う。

大人になれば、勇気も想いも薄れてしまうんじゃない。

あの頃よりも少しだけ、心で考える事をしなくなってしまうだけだ。


※今日のヒトコト川柳その8
儲けとは 信者が増える ことである

※志賀氏的伝言板
9/22(月)「第一回バーテンダーズ&ゴルファーズナイト」開催  翌日は祝日だ!ほとんど休みだろ!盛り上がれ!!】

※お知らせ
【志賀クリエイティブディレクション担当  旧居留地東の京町筋(ジル・スチュワートの2F)に、7月13日オープンしました! >>>『cafe CARTA(カルタ)』


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