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■ 中毒性日記 2008
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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土曜の「SP(エスピー)」最終回を観て、4月のスペシャルが確かに観たくなった。かなり強引な平田満の延命だったが(SP達が簡単にヤラれて、平田はなかなか撃たれないというダイハード・マクレーン状態)、僕の同級包み隠さず堤真一の不敵な一言に、先の読めない展開は更に観たくなる事ウケアイ(死語)である。いつかテロリストで出たいものだテロ。続きが観たくなるモノはそう多くない。

日曜日は大阪での一日となった。吉本興業・中條健一20周年単独芝居「チンピラエレジー〜チンピラ的新喜劇」を観るためだった。新喜劇では緑色のスーツに身を包み、アスパラガスと揶揄されるヤクザ役が多い、新喜劇には欠かせなくなったバイプレーヤーだ。同い年で、店にも一人で来る事があり仲良くさせてもらっている。2005年の店の10周年にもミドリスーツで役のまま、お祝いにやって来てくれた。名古屋の御園座客演時には、楽屋のれんのデザインを担当した。この日記も見てくれていて、軽妙な突っ込みコメントもくれる。いい関係である。

舞台はもう何度か観たが、単独公演は初めてである。なぜか僕は緊張していた。と言うのも、先週会った中條氏から、出演者全員で稽古するのはそれぞれの都合上難しい事だと聞いていたからだ。しかも、ちゃんとした通し稽古は24日の木曜からしない。いくら百戦錬磨の喜劇人の集まりだと言えども、大丈夫なのかと思った。スポーツ的な考え方で言えば、「練習は嘘をつかない」というものだし、一日だけの公演にしても、急造チームに完成度の高さは求められるのかと思っていた。

少し早めに到着すると、気持ちを落ち着かせるために、創業昭和9年の老舗「丸福珈琲店」に入る。僕は断然、神戸のN珈琲より好きだ。そしてキャバレーやホルモン店がやたらとある裏道から、吉本興業本社の通用口に出る。よくここで、当時の編成プロデューサーや二丁目劇場(現在場所を変えて「baseよしもと」となる)支配人である友人を待ったものだ。この日も当然公演があり、「出待ち」の若い女性がたくさんいた。新喜劇座長の一人、辻本茂雄氏が車で出て来たが誰もそこには向かわなかったから、おそらくその夕方に出ていた漫才「天津」だと睨んだ。

直前にはNGK(なんばグランド花月)前にある対面たこ焼き屋をハシゴした。味の違いは多少あるものの、なぜにあの人集りかは解らなかった。大阪は行列に行列ができる。味は行列とは無関係だと信じたい。そして中に入ると、中條氏の用意した席は最前列だった。振り返ると、会場は2階席まで満席だった。しかし、早い時期にお願いしていたとは言え、こんな前の席で観劇とは感激である。間隙入れずに、舞台の幕は上がる。子供はいないが、息子のスポーツデビュー戦や、娘のピアノの発表会を観る父親のようにドキドキした。

マチの人々が集まる喫茶周辺の立ち退きを市が計画していた。その場所にできる商業施設に再び好条件で戻って来れるという。実は途中で事業計画の変更、その後ゴミ処理場にしてしまうという画策が裏で仕組まれていた。暴力団と市の課長が手を組んでいたのだ。その事実を知り、沸き立つ住民。そして、彼らと共に立ち上がるのは、ヤクザではなく人情に厚い「チンピラ」の極小組長・中條健一だった…。

とまぁ、桂三枝氏原案のこの話に加味されて、新喜劇の手に掛かれば随所にお決まりの笑いの連続。不安も吹っ飛んで、見事に引き込まれて行った。客演でほとんどアドリブの場面もあったが、気が付けば10数回を越える暗転・舞台転換も気にならないほどの、まとまりはあったと思う。彼らはやはり舞台人だった。

ほとんどの人に、仕事場というステージがある。
想いの丈をぶつけているか。キラリ輝いているか。人は観てくれているか。
無論いい事ばかりじゃないが、そんなステージがある事を素敵に思う。

おめでとう、中條健一氏。またいつか、単独のソクセキを観たいものである。

そしてその刺激に、僕も僕のステージで、更に羽ばたかせてもらう。


※今日のヒトコト
【両サイドの席を空けて座っていた男  ホンマに来とったな、イチロー

※志賀氏的伝言板
中條氏、君は立派な「アスパラガス」やで!


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