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土曜日、自宅近くのSATYに入る、TVRキミーラを見た。僕が乗っていたのとは違うブリティッシュグリーンで、イングランドらしいチェックのシャツ、カスケット、白いあご髭を蓄えていた初老の紳士が車を操っていた。昔の彼女と偶然マチですれ違った様な気分になった。国内では少ないその車で、色も同じダーク系で少しビックリしたが、今は微笑ましく見送る事ができる。
西宮名塩のゴルフ場から戻った夕方、三連休だというのにマチには車が異様に少ないのが気になった。測道に停車している車もほとんどない。人通りはあるが、夜に飲み歩く人々は少ない様で、地元の人よりも観光客がいるのだろう。アジア系か、外国人も多い。それにしても神戸のこの時期は盛り上がりに欠けるマチだ。おそらくは12月からのルミナリエに、また人はやって来る。それを見越しての事か。
しかし北野や新神戸にはもうなくなったルミナリエでは（開催当初は予算の関係か会場が幾つかあった）人々の分散もなく、JR元町から三宮への導線のみで埋め尽くされるマチは、実際のところ潤いなどない。とにかくこの人ごみを避けようと、西へ東へ車や電車で逃げてゆく人並みに、三宮や元町の飲食店は一部を除いて悲鳴を上げている。毎年書いている事だが、ルミナリエは神戸閑散期の1月か2月にやって欲しい。震災で亡くなった方々の鎮魂の意味合いを考えれば、やはり1月17日を意識した開催が望ましい。京都出身で大阪の大学に通った僕からすれば、12月は神戸に憧れを持ったものだ。あの頃の神戸が懐かしい。
お陰で、風邪の具合が良くなった。おそらくは木曜の店終わりに行った、ラーメン店でのニンニクが効いた。店にご自由にと置いてあるすり下ろしニンニクを、ゴソッとレンゲに入れてスープと一緒に飲み込んだのだ。対面商売の仕事柄避けたい事だが、これ以上長引かせるわけにはいかない。
風邪の治し方というものには、人それぞれ持論がある様で、僕の様に飲む点滴だとスポーツドリンクを飲む人や、高価な滋養強壮ドリンクを一気飲みする人もいる。とにかくビタミンだと、柑橘系のジュースや果物を食べる人もあるだろう。昔ならラグビーなり、思い切りスポーツをして汗を掻く事で忘れたりもしたが、今は布団に包まってジトッと気持ち悪い汗を掻く事しか選べなくなった。お客様の中には、熱っと感じるまで首筋にドライヤーをあてればいいという人や、鼻風邪の時には綿棒に軟膏を塗り鼻の奥まで突っ込めばくしゃみが止まらなくなって、嫌が応にも菌と一緒に鼻水が出尽くされるという荒療治を教えてくれた方もいた（先頃亡くなられた木原美知子さん、アナタです！）。要するに、規則正しく生活をすればいいことなのだろう。申し訳ない、難しい。
ルミナリエで思い出したが、お客様から「違う」ルミナリエの話を聞いた。以前に書いた長田にいる、電飾背負ったルミナリエ犬（連れてるオヤジもバッテリーを背負ってるらしい）の話ではない。『多井畑（たいのはた）ルミナリエ』の事だ。
僕の住む塩屋に、有料道路を挟んだ新興住宅地「塩屋北町」がある。これからの季節、庭や家屋にイルミネーション装飾を施しライトアップする家を見掛けたりするが、この地域は尋常じゃない。マチ全体がそれぞれ対抗するかの様に一斉にルミナリエ状態で、今では見学に訪れる人々がたくさんいるそうである。
何とも平和過ぎる話だ。僕からすれば家の中で、家族のためや来客のためにやればいいのにと思うのだが、毎年エスカレートするソレは、不思議な盛り上がりを見せているそうだ。地方の商店街を○○銀座と言う様に、ネーミングするにしても多井畑ルミナリエとはヒネリも何もないが、東京のミレナリオより潔くていい。
年を追う毎に電球が減っているかの様に見える神戸ルミナリエ。
一方、止まるところを知らない広がりを見せる多井畑ルミナリエ。
いずれにせよ、日本の、いや神戸のオリジナルとは違う「ルミナリエ」という言葉を、そろそろ何とかして欲しいものである。
※今日のヒトコト
【僕がキティちゃんのカラオケとしつこく言っていた店は、知らぬ間にキティちゃんがいなくなり、ただのビッグエコーになっていた 43歳にもなってイチイチ、キティちゃんのカラオケと言っていた自分が愛らしい 】
※志賀氏的伝言板
【 日曜は休みです 】
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