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■ 中毒性日記 2007
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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JR塩屋から三宮の車中で、チャック全開だったシガリロ(気に入ってるんか)でございます。やっとワールドカップ準決勝、南アフリカ対アルゼンチンを観ました。ホンマに、3位決定戦はアルゼンチン対フランスになりましたね。開幕戦リベンジ果たすかフランス、南アフリカに自由にさせてもらえなかったアルゼンチンがテンション保って爆発するか、楽しみです。決勝も4年前の覇者イングランドと南アフリカという、予選ブロック同組の再対決。36対0でイングランドは負けてるのですが、ここまで来たらそういったデータはあんまり関係ありませんな。8万人の観客に囲まれると、チカラを出し切った方が有利です。

「シガリロでございます」と始めたもんだから、ですます調になったが、ここからはいつも通りに。店というものに自ら切り盛りしながら立つ様になって、震災の年95年から数えて12年と数ヶ月が過ぎた。イマドキ振り込みを受け付けてくれない(まぁそれほどの金額ではないからか)マチの氷屋に、いつもの様に先月分を支払いに行くと、「景気はどうですかぁ?」と聞かれる事が多くなった。この辺を牛耳っている(死語)この店は、氷の出で大体の景気は読める。僕は大抵「忙しくもなく暇でもなく」と答えるが、「志賀さんとこは常連さんばかりやもんねぇ」と店を見たことがないのに言ってくる。噂は聞いてるよとオヤジさんは笑う。

あながち間違いではない。僕の店はいきなり知らない人は入って来ない。と言うか、看板もないし店らしきドアでもないから、いきなり入って来るのはドアの隙間からの郵便物かピザ宅配のチラシくらいである。鍵が閉まっているという事もあるが、どうやら敷居が高いと思われて、僕が神戸の人間ではなく京都育ちの「一見さんお断り」というまことしやかな噂まで飛び出し、もう面倒臭いから僕は公家の出で、親をトト様カカ様と呼んで、眉が丸くて歯が黒いという事にしている。

実際、ドア一枚の敷居は、特に僕の家の様な店では重要で、お金を払う方が偉くて、お前は酒を出していたらいいという関係性は僕の店にはない。時に僕は勝手に酒を飲むし(お客様の伝票には付けない)、シガリロ(僕ではない)も薫らせる。「マスターも良かったら一杯」と20歳くらいのお嬢さんに言われても「どうせ隣のオヤジの奢りやろが!!」とは言わないで、「お隣の○○さんのお言葉なら」といただく事もたまにある。ホテル時代にはなかった関西弁を話すし、くだらないオヤジギャグも飛ばす(受け流される)のは、演じない分、疲れる事もない。

ただ疲れを感じるタイミングは、こういう店だからか時折ある、「有名人を連れてきました」というお客様の場合。いつもと変わらず飲んでいる常連さんなら問題ないが、ここぞとばかり僕との関係性を誇張して、ワシはこの店をよく使ってるんや的な振る舞いをする人がいる。挙げ句に「この人知ってるやろ、あの□□さんやで サインもらっとき」と、こちらが何の反応もしていないのに言ってくる時には閉口してしまう。しかもその□□さんが、ちょっと人気に翳りが見えている昨今ならば、尚更特別扱いは皮肉に映り(無論大人気の方だとしても)「では、僕のサインも持って帰ってください」と言うようにしている。

この話はどこか、口説きたい女性、誰からも美人だと言われる女性を連れて来た男性にも共通する。「この店は、もっとこうした方がいい」と促し、店の人間に影響力を示すことで連れへのポイントが上がるとでも思っているのだろう。確かに店に立つ人間として、その鼻をへし折るよりは「そうですねぇ、おっしゃる通りです そうさせていただきます」と遜った方が合格点をいただけそうだが、それはできない。いきなり自宅に招き入れた人から「このインテリア、イマイチやから変えた方がええよ」と言われて、はいそうですかと言う人がどれだけいるのだろう。

その方が一人で店にやって来て「志賀は、こうした方がいいのではないか?」という提案をされたのならば、聞く耳は持っている。そういう話はわざわざ他人の前でするべきではないし、それは数人で行った酒場のマナーとしては、愚かしい行為だ。おそらくは他人の前で(ましてや、その面子同士は初対面だったりしたら)、この店に於ける自分のポジションを誇示したいとしか思えない。

勿論、店に立つ人間として何度かのコンセンサスが取れれば、僕はその方の恋愛や仕事プラーベート、その面子でのポジションを「一軍」「レギュラー」にする演出もできる。反面、ファームという奈落に落とす事もできるのだ。

その人の良さは、実はその口から出る言葉よりも、周りの方々がその方を表する(評する)言葉で解るのだから、普段とは違う多くを語る必要はない。

人を好きになるという事とその話は、とても似ている。


※今日のヒトコト
【偏屈なる所以か 「志賀チャン」を許せる人とそうでない人がいる

※志賀氏的伝言板
そろそろ歯の治療に行きます


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