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金曜日昼一番に銀行へ、その後六甲道で昼食をとり（偶然店のお客様Sっちょん夫妻と遭遇）、魚崎浜へ向かう。『デザイン経営者フォーラム・神戸』と銘打った、「デザインを経営の中心に据え、企業理念、哲学の方法論の中心にデザインを置く企業や団体の代表者によるフォーラム」に行くためである。昨年、デザイン都市宣言した神戸の、新しい動きの一環のようだ。
会場は、神戸コロッケで有名な惣菜店舗展開を広げ続ける、ロック・フィールドの本社でありファクトリーでもあるホールだった。安藤忠雄氏建築のファクトリーは、関東圏を睨んだ静岡にもある。とにかく本社はとてつもなくデカい規模のものだった。魚崎浜は港の倉庫や配送センターなどがひしめく海沿いにあり、市の遊休地もありそうな場所だ。そういった条件もあり、流通に至便な交通環境もあってソコに建てられたのだろうが、せっかくの建築なのだから「見せる」ことのしやすいポートアイランドに造って欲しかったなと個人的には思う。新しい空港と中心部とのアクセス途中に、こういう類いのファクトリー案があれば面白い。
ギリギリに到着すると、市のデザイン都市推進課のY氏が運営スタッフでいた。久々の再会に、同じくして到着した市長へ「六甲山牧場や、神戸製鋼ラグビーのキャラクターデザインなどをされている志賀さんです」と紹介もしてくれたが、「あぁ、アナタが！」という反応もなく、初対面とはこんなものかと仕方なく思った。これは、これからの神戸について、腰を落ち着けて話さないといけないな。
数百人超満員のホールに、なんとか空いてる席を探そうと見ると、地元新聞のマーケティング局のSさん（僕はシュガーラブと呼んでいる）が手を振っていた。あらこんな所でと隣に座ると、程なく会は始まった。
最近はNHKプロフェッショナル〜仕事の流儀にも出てたから、結構知られている。今回最も興味があったのは、奥山清行氏の基調講演だった。工業デザイナー、米GM、独ポルシェでチーフデザイナーを経て、イタリアの名門カロッツェリア「ピニンファリーナ」でデザインディレクター、マセラティ・クアトロポルテ（2001年）、エンツォ・フェラーリ（2002年）など代表作多数。
とても話が上手で、その後のパネルディスカッションでも解りやすさが際立っていた。よく知っている、フェリシモの矢崎社長もその辺は流石であった。柔らかい企業理念とその風体に違和感がない。市長も、デザインを含め神戸として取り組みたいことを、頭だけでなく「心」で理解してくれているようにも思った。
ただ、今後の具体的なプランに『まとめ役』が必要だ。
まとめ役とは、そのフォーラムでも出たクリエイティブディレクターのことだ。この場での進行役、日経デザインの編集長が何度も口にした「デザイン都市宣言した神戸で、これからの具体的なアクションプランは？」という声に明確な答えが欲しい。イベントの単発ではない相互リンクを理解し、調整、全体像を取りまとめる人間が必要なのだ。
そして、職人はあまり饒舌でない方がいい。厳密に言うと、職人とは目の前の人に話す言葉だけを持っていればいいと思う。いい職人にはいい営業マンがいたり、作品そのものが語りかけてくる。スポットライトをあててくれるような言葉を代弁するのがデザインでもあり、職人にはそれに託す信頼関係が欲しい。
工業デザイナー奥山氏は、今年48歳に思えない風貌と、経営者であっても経営畑の顔とはどこか違う、素敵な笑顔を持っていた。その溢れ出んばかりの目論み企て続けるパワーは、常に現場にいる証なのだろう。僕はそういう人に惹かれるし、併せてコツコツ没頭する芸術家肌、寡黙な職人にも尊敬の念を持つ。
色んなものが見えたフォーラムだった。神戸は、アートとデザインを共存させることができるのか。使命のようにそうしないと、この会も繋がらなくなる。
※今日のヒトコト
【アナウンサーが気の毒だった事件が起きた 『…飲食業でものまねタレントの矢沢永作容疑者（46）は5日午前8時50分頃、宇都宮市南大通り1のマンションの一室で、サッカー三浦知良のものまねをする芸人のカズノコさん（38）が芸人を辞めたいと話したところ、「やめるな」などと激怒 仲裁に入ったものまねタレント、つんつくさん（43）の耳たぶを噛み切り、約3週間の怪我を追わせた疑い…』
誰の物真似をするのか判りやすいところに、一番の問題があるんじゃないのか！？ 】
※志賀氏的伝言板
【 本日夜、伝説のギャルソンになってくる（大袈裟） 】
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