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もう6月だというのに肌寒い夜、しつこいくらいにココで登場する中華屋の息子（見えないが18歳）が、また器用に日本語を使う。日中の暑さに開店時から冷房を入れているようだが、「ズットミセノナカニイルト、サムサニナレテシマウネ キョウハレイボウイラナイネ」と言ってくる。確かにおかしな天候ではある。
塩屋まつりでのライブを盛況に終えて、ホッとしている隣人・佐川満男氏の奥さんから「パソコンについて教えて」と連絡があった。以前にも書いたが、一時はバルコニー越しに僕の独身生活を覗かれていたこともあった。僕が観てたビデオまで知ってるもんだから、もう迂闊にいかがわしい作品は観られないと思った。その対価として？色々ご馳走になったり、足りない調味料をバルコニー越しにいただいたりといい関係が続いている。
奥さんは気丈が滲み出ていて、男勝りとはこういう人を言うのだと思う。芸能界のみならず、スポーツ選手の奥樣方にも知り合いが多いが、皆、強さ、潔さ、気遣いのバランスがいい。特に佐川さんの奥さんもそういったところが顕著で、僕は幾度も助けられた感がある。自宅の鍵と生命保険証書や登記簿謄本など預けたい気持ちになったが、実際そんな話をしたら「貸金庫に預けて、実家に合鍵を渡しときーよ！」と言われたこともある。その通りだった。
インターネットやメールは全くしない。携帯電話とFAXで、仕事の連絡は成り立っている。だけど、挨拶状、年賀状のプリントはする。でも、リビングからしか電話のジャックがないから、光ナントカっていうこの線が邪魔で邪魔で…。
「無線にしたらどないですか？」
かく言う僕も面倒で、ADSLにしていた時にはリビングから仕事場までケーブルを引っ張っていた。考えてみれば、仕事場にAirMacExpressがあるからその線はいらなかったんだけど、ダイヤルアップからルーターはそのまま仕事場に残していたから、その作業に面倒臭くなってただけだ。光に変えてからやっとリビングに無線LANのベースステーションを設置した。佐川さんとこは広いから、壁等部屋の構造上の障害はあるかも知れないが、こちらもそうしたら……とまぁそういう話をしようとしたが、僕の母親世代に手が届きそうな奥さんにそんな話をしたら、？？？となりそうだったので、それを更に解りやすく説明した。
「インターネット解約したらどうですか？」
奥さんは、ネット解約したらPCも使えなくなると思っていたらしい。そんな世代だから、設置業者（主にNTT指定業者）に「コレは必要なもの」と言われたら頷くしかなく、長いケーブルも、何だか解らないオプションも付いてしまっている。
「携帯電話を解約しても、カメラは使えるでしょ そういう理屈ですわ」また解らないことがあったら連絡ください、と僕は出て5歩の自宅に戻った。
至便な世の中の弊害は、使いこなせない（必要ではない）人々の困惑を生んでいる。何かの話に似ているなと思ったら、消防署の方（方角のことらしい）から来ましたと消化器を勝手に置いて行く業者や、お宅は老朽化が進んでいて危ないからと家の消耗品を売り付けるリフォーム会社、絶対建たないと言われて購入したマンションの裏に高層マンションが建った事例などを思い出した。おそらく、こういった世代の人々は「騙された」という思いを胸に老いてゆく。そうならないように誰かが手を貸し守るものだとすれば、それは勿論家族の助けが重要なのと、隣近所のコミュニティ、つまりはマチのコミュニケートに因るのだと思う。
向こう三軒両隣と昔は言った。
過日にも書いたが、今は挨拶すら希薄になっている。
PCの常時接続を、安部譲二とジョージ・クルーニーが手を繋ぐことくらいにしか思っていない、バーTHIRD ROW、金村先輩の店を覗きたくなった。
※今日のヒトコト
【 他に、所ジョージ、柳ジョージ、ジョージ・マイケルなど 】
※志賀氏的伝言板
【 たむらクン、蒲生4丁目の焼き肉、行かせてもらいまっせ！ 】
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