|
|
月曜日、心斎橋の昼時は異様な盛り上がりを見せていた。ランチがドリンク付き、1000円でお釣りが来る。安いだけではなく、ロケーションもいい店が増えていた。併せてビジネスホテルやプチメゾン風のチェーンにも、神戸にはない特色を見せる。ウォークイン(予約なしのホテル・レストラン施設利用)も取り込む、個店としてもチカラのあるレストランを路面に配すホテルが多い。神戸では、磯上のアパホテルが1Fをシアトルズベストにしたくらいで、まだそういった流れはない。それは、神戸というマチの「特性」に起因しているように思っている。
大阪は昼も夜も「頑張ってるヤツ」がウヨウヨいるマチである。頑張らないと息絶えたように蹴落とされるが、それもウヨウヨだから目立たない。みんな必要以上に動き、呼吸をするゆえに空気が薄い。その都会に対し、地方都市神戸は頑張ってるヤツが少ないのかも知れない。言い方を変えれば、頑張らなくても成立するビジネスや店が多く(親子代々ここやねん、○○大学系は仲ええねんなど)、ゆるゆる感が時に「オシャレ」「異国情緒」だと評される。月曜午後、三宮に着いて思った。神戸は、空気が綺麗だ。綺麗過ぎるから、我を張る事を忘れそうになる。
確かに神戸は「住み良い」マチだ。京都生まれで育ちの僕が、こんなに長くココにいるのも、震災に遭ったことだけが理由ではない。あくせくしてない、適度な疎外感(アナタとは違うのよ的、放っておいてくれる感)は実は心地いい。
神戸にあった大手広告代理店も東京のテレビ局も、関西支社に統合されたり撤退したりした。神戸本社の大企業が、なぜか他のスポーツチームなどにスポンサードする企業もある。そう言えば、神戸コレクションのような集客力が国内最大級(どうやら横浜でやってたCanCam系ガールズコレクションに持ってかれた感があるが)でも、スタッフやモデル達は大阪である。神戸にビジネスチャンスが薄いと思う人々の感覚は、それなりに理解できなくもない。確かにココは色々寒い。なくてもいいモノが増え、必要なモノの残し方は上手くない。祭りの創り方に疎いのは、文化が育たないというよりは、「想い続ける人が育っていない」のだと思う。
「寝る間を惜しんで昼も夜も頑張っているね」などと言われることがある。しかし、この静かな神戸だから目立っているだけで、僕がいた大阪じゃそれが普通だった。若かったからというのもあるが、やらないと不安だったりもしたし、マチの息苦しさの隙間に「輝く」連中をたくさん目にした。勝ち負けなど何を以てして判断されるモノでもないが、ギラギラのネオンやそこに蠢く人達に、追いつけと僕はマチを闊歩した時代があった。その感覚は未だに忘れていないが、今は少ない。
幸いなことに、誰にも24時間、朝昼夜とやって来る。
なのに場所により、マチの動きの密度が違ったりする。
息付く暇もないほどにジッとしない。
神戸というマチがそうなれば変わるのに。そう思っている。
※今日のヒトコト
【ちょいワルの上を行きそうな富裕層雑誌、「Zino」がLEON名物元編集長の目論見で創刊したそうな ありゃ、「爺の」雑誌だな 】
※志賀氏的伝言板
【 ミッドタウンのレセプション、残念ながら欠席 】
◆この日記に コメント したい方は、神戸加納町 >>> 「BAR志賀」【ブログ版】へ! (HP日記のみ更新・ブログのみの画像もあり!)
◆携帯から見るブログ版! http://bar-shiga.ameblo.jp/
※加納町 志賀とはどんなヤツ?
【>>>プロフィールとバイオグラフィー(一部)はこちら……】
|