|
|
指先が冷たい金曜日、昼には雪が舞った神戸である。
神戸空港が１周年を16日に迎えるが、そのアニバーサリーバッグの納品が1日にはあったはずだった。僕が担当していて、今までにない空港への提案だった。
初旬に2回に分けて納品されるというが、製造は中国なので船便やなんだかんだで時間も怖い。それを案じて、再度1月28日に業者には発送確認をしたのだが、返信はなかった。仕方なく1日木曜日午後、「こちらから」電話を掛ける。「メールは見ていただけたのでしょうか？」「31日発送なので、空港には納品しています」「じゃなくて……」この取引先は、担当が替わってもメールの即時返信をしないという習慣があるようだ。得てして、こちらが欲する情報というものは、コミュニケートに左右される。これは僕の反省点でもあるが、腑に落ちない。フニフニ。
カッコいい大人に憧れる。僕にもそういう時代があった。主に学生時代、京都木屋町のバイト先で見たマチの先輩達、映画俳優、外国のアーティスト……。小説や映画の主人公に自己投影し、見様見真似でファッションや小物に興味を持った。しかしそんなモノには成り切れない自分があった。それは今だから解る。あの頃の僕は「上辺の格好良さ」をかすめ取っていただけだ。
例えば、儚くも若くしてこの世を去った俳優がいる。ジェームスディーン然り、松田優作然り。記憶にあるのは華やかなシーンとその振る舞いのように映るが、実は少年のようにはにかむ姿や不器用な一面との「幅」がその人を構成していた。併せて、恐怖を与えるほどの目や、「ギリギリで堕ちる」寸前を生きている危なっかしさも、奥底に流れる哀愁も備えていたことが「その条件」に加味された。
そういった類いのものは、ハードボイルド小説や男をテーマにした雑誌を読み漁ったところで「上辺の格好良さ」でしかすぎずに、表面上の筋肉だけで、その質（筋肉もあるが、人間力の部分）を問うことはしないトレーニングのようだ。失礼ながらボディビルダーに魅力を感じないのは、そういった印象が見え隠れするせいだ。
喜怒哀楽で言う、怒と哀は、できればない方がそれこそ喜ばしく楽しいのかも知れない。しかし「ワタシ、毎日が楽しくって仕方がない」と公言する人に限って、寂しさを感じたことがある。翻って、「君は悩み事なんか全然ないって感じだね」と言われる人ほどに、言い出せない悲しみがあったりするものだ。
カッコいい大人になんかなろうとしなくていい。
そのせいで、格好の悪いことを避けようとするからだ。
僕は知っている。
上辺の格好良さを好きになられても、大抵面倒臭いことが待っている。
※今日のヒトコト
【 「私は勝つことと同時に、世界中のサーキットの最高ラップを全部自分のものにしておきたいんですよ そういうことをファクトリーチームが許しますか？」 「汚れた英雄」主人公、北野晶夫がスポンサーに誘われた時の言葉より】
※志賀氏的伝言板
【 発売中の「BRIO 3月号」P.108に志賀。ぷぷぷっ。（店は載ってない） 】
◆この日記に コメント したい方は、神戸加納町 >>> 「BAR志賀」【ブログ版】へ！ （HP日記のみ更新・ブログのみの画像もあり！）
◆携帯から見るブログ版！ http://bar-shiga.ameblo.jp/
※ダジャレー男爵・志賀が、ワインセミナー講師だってさ！
【ホテルトアロードのワインセミナーは、偶数月第一週日曜に開催されます 詳細とお申し込みは>>>こちらにお願いします】
※加納町 志賀とはどんなヤツ？
【>>>プロフィールとバイオグラフィー（一部）はこちら……】
|
