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突然の寒波が襲った火曜日だったが、水曜は例年通りの過ごしやすい日中。アポイントがなかったこの日に、自転車のハンドル接合シャフトが抜かれてたのは痛かった。ハンドルは差込式だから、走れないこともないが少々フラつく。生まれたての子鹿のようなサイクリングでは、トレーニングにもならない。同じ様な自転車を探して、シャフトを抜き取る行為は愚かだ。しかし困ったモノである。
ずっと気になっていた、本格ロードレーサーも立ち寄るという須磨の自転車店に行くが、そのパーツは見当たらず。元々廉価版のMTBだから自転車量販店がいいのではと入った店で、これが的中、同じサイズのシャフトを手に入れた。もう六角レンチがないと抜き取られないタイプ。こんな小さなことが、ナンだか嬉しい。
その後、まだ時間に余裕があったので、打ちっ放しに行く。ポートアイランドの新しいオシャレゴルフもいいが、コースに近い感覚のする菊水ゴルフクラブにした。山の中にある車路を上がると、駐車場に見たことのある「8」のナンバーの4WDが停まってた。また、 タケ である。
日本を代表するラグビー選手の男だが、ゴルフにハマッっている。先週2回も呼び出されて打ちっ放しに行ったのに、また偶然に出会ってしまった。金曜にヤツの同い年、これまたMr.ラグビー・ユキオとラウンドするらしい。おそらく神戸の選手で一番上手いのはユキオだと思うが、タケも共に戦ってきた同期に、少しライバル心を燃やしているのだろう。上達への分かりやすい近道である。
1階の打席は隔離されていて、打席も10くらいと少ない。そのほとんどが打ち下ろしの打席だから、ここは意外に穴場である。端から3打席分には「一日一本限定・さくら気分」と称して、横峯さくらの練習方法で見られる「細くしなる竹」が20ヤードほど先に立っている。彼女は毎日それが折れるまで狙うそうだが、まず当てることが難しい。それを折るなんて流石プロとしか言いようがない。
ちょうど気持ちよく当たったところで、少し離れた打席の竹ではないタケ(剛臣)が、「志賀コーチ、解りました!」と大きな声を出した。「脇が開いてたんですわ」そう言いながら、確かにまぁまぁのアイアンショットを得意気に見せた。「ゴルフはなぁ、解ったときから悩みが始まるんやで」僕はそう返すと、なかなかこっちの竹に当たらない苛立ちをドライバーにぶつけ始めていた。
突然シャンク(思いも寄らない方向にボールが飛び出す重傷)が出続けたタケが、また悩んでいる。「フィニッシュを考えないで、まずは玉を捉えよう」とだけ伝えて、僕はまた背中を向けて2番アイアンを振り抜いた。芯食って真っ直ぐ230は飛んだ球に「これ以上打ったらボロが出る」といいところで止めて、54度のオイルカン・ヴォーケイスピンミルドに変える。
「志賀プロ(知らぬ間にプロになってる)、解った、解りましたよ!!」叫びながら、何度も解ったを繰り返す男に「他にお客さんもいるんやから静かにしろ!」と諭し、「ええ感じやん」とだけ伝え、僕は得意の6番アイアンに持ち替えていた。元来、玉撞きも玉打ちも教えるのが苦手だ。教えるほど基本ができていないし、教え好きな人に上手い人をほとんど見たことがない。見て、真似て忘れない。そういう感性がないと、この競技は上手くならないと思ってる。
「そうか!解ったわ」
口癖のようになってきたタケに、お前はどれだけ解ったら気が済むのだ、それは全然解ってないんじゃないのかと心で思いながら僕は、打とうと思っていた数のボールを終えてベンチに初めて腰掛けた。
「なるほど……解った!」
突然何を思ったか、タケは誰もいない打席から前のフィールドに転がっている玉を、忍者のように辺りを見渡しながら素早い動作で幾つも拾いに走り、ガハハと笑った。胸にはSteelers、背中にはチームメインスポンサー「タマノイ酢」の大きなロゴの赤いTシャツは、充分に目立ってた。
お前はまず、マナーから理解しろ。切にそう思う。
※今日のヒトコト
【 本日、入札に於ける現場説明会の立ち合い いい経験だな 】
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※ダジャレー男爵・志賀が、ワインセミナー講師だってさ!
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※加納町 志賀とはどんなヤツ?
【>>>プロフィールとバイオグラフィー(一部)はこちら……】
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