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■ 中毒性日記 2006
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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自宅マンションのバルコニー外壁塗装が始まった。カーテンを開けると、サッシの外は半透明のビニールに覆われている。暫くバルコニーには出ていないし、海もここからは見ていない。ナンだかこちらが隔離されているような気分になる。和室には、バルコニーにあったテーブルや人工芝などがあって、雑然と閉鎖した工場のようだ。家でくつろげないストレスが胎教に悪い。わしゃ妊婦か。

どちらにしても、自宅で一日を過ごすことなんてほとんどない。打ち合わせもあるし、仕事部屋より効率のいい(発想が浮かぶ)外に出る。交通機関、商業施設、繁華街、閑散とした路地、マチ。クリエイターとは自己表現の世界で、「籠もる」ことから生み出される職種だと思う。つまり僕は、そうではない。

そうして一通りのマチを歩き店に辿り着く。ココも、僕にとっての発想の場でもある。しかしそういう時でももちろん、僕等はいつも聞き耳を立てていなければならない。お代わりのタイミングは、ほとんどカランッと鳴る氷の音で判る。ビール、ワインはさりげなく見る。あくまでさりげなく。

カウンターは上手くできていて、ソコに座る人々は無防備なものである。いや、無防備にさせるのが店に立つ人間のやるべきことなのだろう。例えば男女互いの話し方で、大抵の関係性は判る。それが初デートだとすれば、「脈があるのかないのか」までほとんど見える。以前来たときには敬語を話していたのに今はタメグチだと、「上手くいったんだな」と心でほくそ笑んでいる。そんな小さな歴史も垣間見えるのが店だ。盗み聞きだと言うな。

お客様が語りに入ると、僕は手持ちぶさたで、読み掛けの「街的」ということ(江弘毅著)を一気に読み終えた。この本には、知ってる人や店があちこちに顔を見せたり、マチに毎日のように出ている僕としては、ちょっと嬉しい言葉がちりばめられていた。「街的」の理解にはまだ遠いが、僕のマチは、江さんの認めた活字に近いものがある。

僕は、「幅で語れない人」が苦手なのだ。高級=ステイタスとやたら強調する人を見ると、友近の「合コンで何気なく自分を売り込む嫌な女」くらいに、それが損だと気付いていないと思う。と言うか、損だと気付いて変えようとしている段階で、チョイわるオヤジになりたいオヤジみたいで嫌悪感がある。かと言って、回転寿司で鮨を語っていたり、吉野屋で上司への愚痴を肴に始発を待つ輩もくだらない。生き方や人生をマチの兄貴みたいに語ってるバーテンがいる店も、お前はどれだけ生きているんだと言いたい。「幅で語る」、幅を知った上で無茶を言う人と偏って無茶な人を比べれば、前者がいいに決まってる。

大学の頃バイト先でよく見たY'sの店長が、コーヒーカップをソーサーから外してテーブルに置く姿に憧れた。「オススメを」「美味しいお酒を飲ませてください」とわざわざ言われるとナンかむかついたりする。

僕にもあるそんなことをこの本で見つけた時、無茶を言い続けたいと思った。ガイドブックには載っていない、情報化できない店を続けたい。

無論、そこに幅を知るということを避けずに。

それは僕の顔を担保にするから、僕には責任がある。


※今日のヒトコト
【お笑いブームでも、芸人と呼べる人は少ないと思う そんな中、僕のイチオシは ラーメンズと友近 に尽きる】


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