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■ 中毒性日記 2006
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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水曜日、また一日中大雨である。マンション修繕の足場があるからと干していた洗濯物が濡れていた。朝晩がめっきり寒くなりましたね、と挨拶文に書けそうだった気候も、今日はまた暑さが戻るらしい。

多分その方は酔っていたのだろう。店に入ってくるなり「お元気ですか?」と何度も何度も聞かれたもんだから、「元気じゃなかったら開けてませんよ」と不機嫌そうに返した。お連れの男性達は、ちょっとヒイていた。裏を返せば、元気が無くなったら店に立つのは失礼だ、ということである。ただ僕にだって「波」くらいある。いい波、悪い波。そんな波が、また夜半にも訪れる。

雨がまだ降る。首から背中に掛けて、ラグビーの後遺症が辛い。奥のソファに座ってまだ1分と経ってないのに「カッコイイ店だ」と初対面の3人に言われた。別に、後遺症のせいで虫の居所が悪かったわけでもないが「そんなん、ゆっくり過ごしてから言ってくださいよ」と言うと、やっぱりこのお客様もヒイていた。

午前2時、最後のお客様が帰ろうとしていた。僕が知ってる女性ではなく、初めて一緒に来ていた男性が「ココは僕が」と4人分の支払いをする。「領収書を」そう言う男性だが「領収書?……ですか」僕は明らかに怪訝を絵に描いたような顔をしていたのだろう。ナンだか訳の解らない会社名を書かされ、その4人が出ていった後すぐに店の電話が鳴った。

「志賀さん、怒ってない? 気を悪くさせてしまったようで……」

そう言えば過去に、領収書の話を書いたことがある。初の来店で接待をしていた、製薬会社の男性の話だった。相変わらず初対面で領収書を出すという行為は、とても面倒なことである。しかし、接待という風習がある以上、この紙切れも仕方がない。だから渋々書くことも多い。

この雨の日、僕がイヤだったのは領収書を切るということではない。

最初から最後まで僕と話す言葉もなく、帰り際に自分がどこの誰かも名乗りもせずに、会社の経費である「領収書」と言われたことに腹を立てたのである。

「顔の見えない金銭のやり取り」は、人間を感じない。だから、また来てくださいとも言えないし覚えようともしない。つまり僕がずっと忘れないのは、対話やディベートであり、一献であり、同じ釜の飯であり、共に戦った仲間であり、相互に受け入れられた個性、そんな連続である。

後遺症と不機嫌が少し楽になった。雨が止んだのだろう。


※今日のヒトコト
僕は現金なヤツだ。 ……領収書なだけに】


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