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日曜の昼は快晴で、ジェームス山、塩屋の海へとスケッチに行った。
自然に接していると、自宅にも生き物が欲しくなってきた。占いだか、風水だとかで周りからもずっと言われてきた。帰っても独りの家には、「生きているモノ」があった方がいいらしいのだ。しかしずっと、観葉植物しか思い付かなかった。お客様で同じく独り者の奥井クンは、プランターで大根やスイカをつくってるそうだが、そんな大がかりなことはできない。とりあえず、バジルとかパセリくらいから始めてみるか。サボテン枯らせた経験のある僕がである。
ホームセンターに着くと、トマトやナス、唐辛子、イチゴの苗までが売っている。なぜか説明をしてくれたオッチャン警備員に、結構難しいもんなんだなと諦めて、全く関係のないトイザらス（「ら」が、和田アキ子の「アキ」くらい気になる）に行く。一通りキャラクターとパッケージ事情を見て回り、帰るEVホールの奥に、ホームセンターのペットショップが見えた。
実のところ、犬猫の類は飼ったことがない。カブトムシ、クワガタ、ミドリ亀、金魚という、どう考えても祭りの延長か校門の前で買ってきたヤツだけだ。というわけで、溺愛するほどの動物好きでもない。
何となく覗いたウインドーにはドイツ生まれの、赤ん坊ミニチュアダックスがいた。色はチョコタン。チョコレート色の身体で、目の上に「麻呂」風のタン色眉があることの意味だそうだ。キリリとした男前のソイツと目があって、思わず釘付けになる。滅茶苦茶愛くるしいではないか！勝手にチョコタンという名前にして、持って帰りたくなった。携帯動画で撮ったほどである。
値段を見れば結構な金額（ノートPCが買える！）でそんな余裕もないが、「買う」ということに抵抗があった。アイツ、あそこから逃げ出してこないかな……などとあり得ないことを想いながら、現実はペット禁止の住まいに戻る。
多分あと何日かもすれば買い手が着いて、ヤツはどこかに行ってしまうのだろう。その時がヤツの、やっと羽ばたけるときだ。
僕は天涯孤独ではないが、小さいくせに独り強い目を持ったアイツに、自分を重ねたのかも知れない。深夜になって思い起こせば、そんな気がするのだ。
羽ばたける日を想い、僕も強い目を持ち続けたい。
※今日のヒトコト【 大介、世界記録おめでとう！ 】
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