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■ 中毒性日記 2006
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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※今日のヒトコト
【お客様の女性ブログに 「最後のおじやが美味しかった」 と書いてあり、オヤジ狩り?世も末だって勘違いした】

火曜日夜、東京から電話が入る。
特徴のあるその声は、共同通信の記者からだ。

「久しぶり!神戸に来てるの?」

「いいえ、東京です 実はお伝えしたいことがあって……」

さてその記者くん、子供を授かったそうである。神戸を出て4年近く。九州支局から東京へ。店を覗いたのはもう2年近く前だ。

結婚は、事後報告だった。今回は、すぐに伝えようと思ったらしい。相変わらずのかすれた、それでいて甲高い声は忘れようがない。東京大学のラクロス部出身で当然頭が良かったのだけれど、それ以上に個性が際立っていた、僕より10歳ほど年下の彼である。こうして連絡をくれるのも縁だ。とても嬉しかった。

その夜お客様と話してて、気付いたことがある。僕の記憶はマニュアルに則って在るものじゃない。一人一人の「好きか嫌いか」までをも解るくらいに目の前の人と話す、その時々はマニュアルにはない対話だ。そうやって接していれば、時を経ても忘れないそれぞれの想い出が残る。

昨今のシアトル系カフェは、それはそれは明るくフレンドリーな接客だが、イレギュラーに弱い部分も多い。まぁ通り過ぎる人の数が多いだけに、マニュアルは絶対不可欠なのだけれど、顔と名前を記憶に残す術には至らない。チェーン店が成立する所以だから仕方がないが、僕はそこでは働けない。(年齢的にも)

僕がその記者を覚えているのは、鮮烈な事があったとか、いつも一緒に遊んだとかそういうものではない。マニュアルやセオリーの無い接し方の中で培った出来事が、声を聞いただけで全てを想い出せる関係を築いたのだ。

「そうか、子供かぁ そうやって、みんな追い越して行くんやね」

僕はそう言い、いつかの再会を約束し電話を切った。

少し夜風が冷たい夜だったけど、もう春はそこまで来ていた。


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