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※今日のヒトコト
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曇りがち、霧のような雨が降る神戸。
月曜日夜、まだ暖まりきっていない店で書いている。
ラグビーテストマッチ「フランス対南アフリカ」のことは昨日の日記で書いたが、やはりラグビー選手も結構観ていたらしい。
その中の一人から届いたメールを記す。
南アフリカより体格的に劣っている部分もあるのにそれを言い訳にせず、今いる戦力でとことん知恵を絞りあって戦ってる、フランスのラグビーに共感できるんですよね。あと、あの縛りのない開放感溢れる、自発的に生まれる判断のアタックと、トライを取られまいと必死に全員がディフェンス、骨身惜しまない姿は観ている人に伝わりますよね。
だから試合が終わったら、勝とうが負けようが拍手を送りたいんですよ。
既にオフとなってしまった彼らに必要なことが、この中にちりばめられている。食生活の変化で、多少日本人も体格が欧米化する傾向にあるが、まだまだ瞬発力や持続力には差がある。それは企業にだって言えることであるのだが、「楽して勝とう」という考えがとかく生まれがちな日本人気質は、寵児を引きずり落とすような穴が見えていない。昨日書きたかったことは、そういうことだ。
大半の日本人はイレギュラーに弱い。ストラテジーが当たれば大きいが、かわされたとき、破られたときの反応が鈍いのだ。
プライベートで酒を酌み交わせと声高に言うのは、イレギュラーを楽しめと言っているのだ。街はイレギュラーの繰り返し・積み重ねで形成されていて、人を知るほどに辛きことに出遭い悲しみを知り、それほどにまた格別な喜びを迎える。
思いも寄らない、その根本を覆す出来事に遭遇した回数が多い人ほど、どこかの雑誌の特集や成功本から抜け出した言葉なんて使わない個性がある。
要するに、前述のチームフランスは、痛みを知っているということを言いたかった。必死に働くこと、勝ち負けを賭すこと、そんな場所に身を落とすことを避けて通る者には、おおよそ理解できない話だろう。
あの試合観戦後、フランスのジャージが欲しいと思った。
感動とは、そういうことだ。
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