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※今日のヒトコト
【ひぇ～～～！土曜午前5時半、大寒波 バチバチ音がする大雪真っ只中に遭遇！！ TVRで走っちゃイケナイアブナイ怖かった（*_*）】
土曜の一人で来たお客様との会話。
「志賀さんの店にとって、豊かさとは？」
「バーテンダーである前にバーマンであり、その更に前に人であること その環境を創ること そこに浸れること それが居場所であること」
「志賀さんにとってノルマって？」
「自分の声が『ええ声』って毎日確認すること」
大手建設会社にいる、僕より二つ上の男性の期待に添う答えだったかどうかは解らない。組織にとっての「豊かさ」や、「ノルマ」はこんなものじゃないと思うからだ。しかしその男性は、何やらメモを取っていた。
そして、昨日の日記に書いた、以下の話しもした。
ホテルでギャルソンをしている頃、旨い物を知らない自分が嫌だった。
バーテンダーの頃、技術と知識を詰め込むだけの安心が嫌だった。
広告デザイン事務所にいる頃、映画や舞台を観に行けない自分が嫌だった。
「しなければいけない」ことが嫌だった。
「ここだけの話」が嫌だった。
自分の足跡を、悪く言う人々が嫌だった。
あの頃の僕は、心豊かじゃなかったんだと思う。数字というノルマに縛られて、自分が元気な声を出せているかなんて確認する間もなく、何かに追われてた。
「……ところで、今の僕は豊かに見えますか？」
僕はそう言い、その答えに聞き耳を立てた。
「上手くは言えないですが……
少なくとも、ここにいる志賀さんが羨ましい」
男性は少し笑みを浮かべながらそう言うと、3杯目のノッカンドゥ・ソーダを飲み干して、寒空の街に消えていった。
豊かさとは、自身に問いかけるモノではない。物質的に満たされることでもないと思う。この日、僕のことを羨ましいと表現した人がいたことが、僕の居場所で僕を認めた人がいることが、豊かなのだ。
僕の「ありがとうございました」の声は『ええ声』だった。今日も豊かだ。
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