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※今日のヒトコト
【 才能とは、逃げないことだ 】
木曜朝方4時に、仕上がった洗濯物を干すのに出たり入ったりしていたら、起きたときに喉がかれていた。食事して、石、もとい医師・小石くんにもらってた薬飲んだら治った。引き初めが肝心、確かにそうだ。歯医者さんも痛いなって思ったらすぐに行かないと。ブースカさん、元気かな。
店のCDの繋ぎで掛けている有線も、クリスマスソングが流れてる。今日からルミナリエという、女の子の名が二人並んだみたいな名前（個人的には、瑠美菜理恵がいい）の神戸イベントもある。来年の手帳リフィルを買いに行った東急ハンズにも、クリスマス色が濃くなって、本物のトナカイも売ってそうな勢いである。
最近日記に書いた北野坂の占い師（ 12/5日記参照 )は、ルミナリエが始まったらどうするのかな。人混みの中、占いってのは、いかにも年の瀬な感じである。今年を振り返り、残念ながらいい年ではなかったと思う人は特に、来年を占ってもらうのだろう。来年こそは、と気持ち新たに過ごすのもいいが、気構えしないで生きる方が楽だ。よく人は「なるようにしかならない」と、とどのつまりは言うが、なるように生きるには、それ相当の気負いではない生き方がある。宝くじ的生き方は、なるようにはならないものである。
占いと言えば思い返せば一度だけ、今から10年前ほどにみてもらったことがある。30歳当時付き合っていた女性に半ば無理矢理連れられて、須磨寺の門近くで夕方までいる、よく当たるという噂の占い師にみてもらう。実際、何を言ってもらったのかほとんど記憶にないが、「アナタは大器晩成型です」と明言されたのは間違いなく覚えてる。
それから5年ほど経って、年が明けたある日、母親から電話が入る。
「占いの本で調べたら、アンタ、大器晩成型やわ」
占いを囓ったことがない、吉川晃司を「よしかわこうじ」と言ってしまう母親レベルで判ることなんやと思うと、ナンだか占いも大したことがないと考えるようになった。10年前の大器晩成と、5年前の大器晩成と、今の大器晩成とを比べて、オレはいつ大成するのだと、この歳になってから余計に思うことではある。
僕には変な理想がある。占いをしてもらうには……
街はクリスマス 行き交う人混みを掻き分けて、僕は足早に歩いてる その手に、プレゼントもなければ花束もケーキもない あるのは、営むバーで出す乾きモノと、雰囲気だけでもと、一人で飲む予定のスパークリングワインだけだ
クリスマスが嫌いなわけでもない 街の空気も、シンシン降る雪も、人々が楽しそうな顔も微笑ましく思う 一人で過ごすことにも慣れていたし、男女を迎える店にも抵抗はない そう、クリスマスは嫌いじゃない
ふと見ると、この寒空で誰もみてもらっていない占い師がポツンッといる じゃあ僕がみてもらおうかと思うほど時間もないし、10年前と5年前のトラウマで、占いには少々不信感がある だから僕は足早に店へと急ぐのだ
「そっ、そこの方ぁ～～！」
眠っていたような占い師が突然、僕に声を掛ける
「千に一つ、いや万に一つの顔相じゃ お代はいらぬ、どうか、どうか頼む アンタをみさせてくれぇぃ～！！」
と、こんなシチュエーションでないと、みてもらう気にはなれないのである。
そしてどうせその占い師は言うのだろう。
「アナタは大器晩成型です」と。
ともかく、未完の大器晩成型では終わりたくないもんである。
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