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※今日のヒトコト
【 ひ弱な、警備員を見た 】
天候が悪くなったかと思えば、神戸は午後からまた晴れた。
僕の目も、まだ少し腫れている（^_~）
全快とは行かないまでもその腫れも大方引いて、咳もほとんど出なくなった。モノは違うが、今流行の鳥インフルエンザ抗薬、タミフルの主成分はハッカク（アニス）らしい。中国料理に使われる、あの歯磨き粉みたいな匂いのヤツだが、じゃぁアブサンやペルノー、リカールなどのパスティス酒を飲んでれば病気にならないかと言えばそうではない。ハッカクから抽出された成分が効くらしく、その機械はアメリカにしかない。中国でもその開発に余念がないのは解るが、一攫千金を狙って、結局副作用があとを絶たないのは困ったものである。
ってなわけで僕は眼帯をして家を出たのだけれど、普段健康体に見える身長181cmの僕に対し、道を譲ってくれる人がいたりするのは不思議なことである。そう言えば大学の頃、ラグビーでやった膝の内側靱帯でギブス固定していたときも、電車の人々は優しかった。外見だけであれ、その優しさは尊い。
しかし人は、丹下左膳や丹下段平（すまん、他に例えが思いつかなかった）には優しくなかった。それは疾病ではなく、「見える傷」だったからだ。心に負う傷は上塗りでカバーできる。しかし、目に見える傷には、人は一瞬の躊躇を抱く。その後に優しさを持てる人は、ごく僅かであろう。消え去る見込みのないおぞましい傷には、誰もがまさしく腫れ物に触るようである。
一連の建築偽造問題には、それぞれに誰も触れることのない「目に見えた傷」があるのだ。傷を持つことは仕方がない。それをハンデではなく明るく生きる人は素敵だ。しかし、それは周囲の愛があって成立する。モノを創ること、土地を造成しデベロップメントすること、それに関わる安全性を計ること。彼らには愛がなかった。ツクってから始まるその作品の未来を想う、愛がなかったのだ。
彼らは更に深い傷を負った。自分へではなく人に、街に愛を持てば、彼らはその隠しきれない傷を覆って生きて行かなくてもよかった。そんな彼らを見ていると、カロリー計算を無視した創作料理の様に思う。誤魔化し、まやかし、中身がないのは罪である。シンプルな素材の調味料、愛に勝るモノはない。
昨日の日記に書いた『継続とは、誠実であり続けることである』に於ける誠実とは、愛である。愛がなければ、モノ創りなんかやめた方がいい。
「愛」と言い過ぎた。アイアイ、お猿さんだよ。
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