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■ 中毒性日記 2005
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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※今日のヒトコト 【マリナーズに決まった城島健司は、アメリカに行って ジョージ・マッケンジーにすればいいのに

和室で寝るようになってからもう1週間が経ったが、相変わらず寝心地がいい。僕のマンションはリビングから繋がっている和室があって、襖を閉めることによってセパレートになる。なぜかダブルベッドである寝室よりは、一人サイズの布団がしっくりきているのかも知れない。おそらく、和室の閉塞感が心地いいのだと思う。小学生の頃仲間でツクった「基地」の感覚がある。

小学生。基地の場所は竹やぶや防空壕跡、水晶谷の洞穴、疎水縁の森の中、団地の1階と地面の隙間を転々とし、名は総称「紙々党(カミカミトウ 段ボールゆえ)」と銘々した。硬くて割れない鉄のような砂のボール・さしてエロくないエロ本・ガキ大将から勝ち取った強いメンコやビー玉、赤影(白影や青影じゃなく)や仮面ライダー1号2号のブロマイドなんかをソコに隠した。自分達だけが知っている。学校が終わったら一目散に集合し、日々何かが増えてゆく。「僕達だけの秘密だ」なのに、僕達+1人、2人、3人となり、見たことがない宝物が新しい仲間のシンジケート入りを認めさせた。子供は解りやすかった。

基地は公園のようにオープンではないから、ソコに陰湿ないじめっ子もいじめられっ子もいない。シンジケート(ショッカーのアジトみたいな)なのに、時に、所謂ユートピア(ゴムをくわえてバチンッと放されるコントではない)にカタチを変える矛盾も子供には関係なく、楽しい日々は続くのだけれど、ある日突然それはやってきた。ソコが消滅するそのほとんどが、大人の仕業だった。

中学校に上がった途端、僕等は基地の存在を忘れるようになる。今ほど大人がタッグを組むような学校以外教育、つまり塾は少なかったが、否が応でも学校外で机に向かう回数が増える。僕は塾には行かなかった(習い事は全くしなかった)が、中間・期末という単純なネーミングのテストに、ナンの疑問も無く立ち向かわざるを得なくなった。もう、雨が降っても雪が降っても、紙々党の段ボールのことを心配することはなくなっていた。

基地の構造物である段ボールが単純にゴミ扱いとなり、竹やぶや山は造成されてビルが建つ。僕等の基地があったそれぞれの場所には、「僕等の宝物」が埋まった。それはコンクリートやアスファルトの下だから、もう掘り起こせない。小さな頃に持っていた大切なものを大人になってから思い出したときに、それは実家にあるのか、屋根裏にあるのかが分からないまま無くなってしまったものの大半は、残酷にもこんな風に消えてしまうのだろう。

僕の店のやり方には、多分、基地のトラウマがある。わざわざ見つけた感、そこに自分達の「似非家」と言う名の基地を創る。無論それぞれに帰る家はあるのだけれど、ソコには仲間で共有する、家庭には持ち帰らない非日常感覚がある。

だから大人はいつかの子供のように、「基地」を求めてるんだと思う。子供のトラウマが過ぎり、その基地は埋もれてしまわないようにと思い続けるのだ。

そんな店、無くならない大人の基地を続けたい。

そして今度は、宝物を埋もれさせはしない。


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