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※今日のヒトコト
【志賀ディレクションカフェ Pleasure Pleasure 11/11 金曜日 西元町にオープン！ （中央区元町通3-14-5 TEL078-393-1733）】
天気のいい水曜日午後、三宮に向かう途中、めちゃくちゃ遅い個人タクシーが前を走る。お客さんは乗っているのに、なんでこんなに遅いのだ。お前は赤面症のアナウンサーか、子供嫌いの保母さんか、出血嫌いの外科医師かっ！
2月オープンの商業施設打ち合わせ。そこに入る書店のブックカバーデザインという、初めてのジャンル。本の装丁デザインにも興味があるが、ないがしろにされそうな紙のブックカバーにもそそられるモノがある。
「カバーをお付けしましょうか？」
と言われ、ウンと頷くと付けてくれる紙。文庫・新書・単行本・ハードカバー……汎用性のあるサイズ2パターンほどでつくる予定だが、電車の中などの移動で読まれる際に、ちょっとした書店の宣伝にもなる重要なモノのはずだった。僕が大学時代にも、それが例えば駸々堂であることで、少し大人になった気分がしたし、そんな大人に憧れた。岩波だったかPHPだったか忘れたが、本自体に付いている紙カバーの応募券を数枚送ると、オリジナルカバーが貰えたりした。本を守る意味合いから、版元のパブリシティ意識の先駆けだったと思う。
近頃街の人が活字を読まなくなったとか、電子小説なんかの台頭で、本という個体が少なくなったかと言えば、意外にそうではない。反面確実に「読みやすい、解りやすい本」が増えているからだ。ドラマや映画の原作やベストセラー本は、何かと不思議な出来事の起こるこの時代、手っ取り早く「今」や「仲間」を共有できる。僕のように昔の文学を読み返しているのは、稀有の変人らしい。
中身はともかく、本はまだ読まれているという認識の中で、紙の書店カバーデザインは非常に楽しみである。例えば神戸で言う「ikariスーパー（東京だったら紀ノ国屋？）」、大手百貨店や有名ブランドショップ、ディズニーランドのような人気テーマパークの包装材（紙、ビニール袋や包装紙）などは、それぞれの年齢層により使い分けがある。更に素材がいいと二次仕様（人に何かをあげたり、弁当入れたり、DVDを貸してあげたり）もあるのだ。昔なんて家に、高島屋の包装紙や紐がたたんで置いてあったからね。僕も大人になってバカラの頂き物をしたとき、包装紙もリボンも紙袋も残してた。（使ったこと無いけど）
「カバーをお付けしましょうか？」は、とてもイイ風習である。今流行の（と言っても、もう7年前からある）LOHAS（自然・環境・健康などを重視しながら、それぞれの持続可能なペースで送るライフスタイル）な考え方への移行からすれば、それらはリサイクルやエコロジカルな印象が伴う素材が望ましい。しかし、いかにも再生紙ですというものは、名刺にしてもパッケージにしても「残さない」印象があるので、僕は素材に注目している。お披露目は数ヶ月先。
そこで満足するモノ造りではなく、「そこから始まる」モノ創りはいつだって楽しい。もちろん責任が生じてそこに苦労もあるのは覚悟の上で、それらの作品が全国を飛び回って旅するのを見ていたい。
そういうわけで11日にオープンする、僕が色々ディレクションしたカフェ「Pleasure Pleasure」にも、ここ何日間か日記で書いていた『オブジェ（？）』が置いてある。いつも「作品は子供のようなモノだ だから見届けたい」と思ってるが、ソイツもそうである。赤ちゃんモチーフのオブジェ……その店で探してみてください。（製作秘話DVDもあるよ！）
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