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■ 中毒性日記 2005
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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金曜の店に東京の宮本敬文から突然電話が入った。

「志賀クン元気ぃ〜、僕はとっても忙しくしております 売れっ子だからねぇ」この言葉がこれほど嫌みに聞こえない男はいない。彼はとっくの昔に売れっ子写真家だし(SMAPやベッカム夫妻撮ってたな)、そういう姿を周りにはちっとも見せないヤツだからである。「ウレッコ……俺には縁遠い言葉やな」僕がそう言うと彼はすぐに「そうならないのがいいんだよ、志賀クンは」と言った。特に用事もない電話、それが素直に喜べるのも互いを認めている証である。

僕の悪い癖だ。金曜の店が終わってそのまま帰ればいいものを、土曜日アポイントメントがないときには必ず向かいに顔を出す。玉撞き屋のことだ。コーヒー飲んでサッと帰るはずが「1時間だけ」撞こうとしてしまう。それは真剣に玉を撞いてる若者達がいるからであって、正直「玉が好き」というわけでもない。若い人間と勝負できる、くだらない縦社会にはない行為だからである。

そしていつものように厳しさを教えてやる……

……教えられた。プーだよプー。プーおやじであった。

「もうやめた!」と言ってもまたやってしまうのは、玉撞きに限ったことではないが、懲りない面々の方が人間らしい。「解った!」ときから悩みは始まっていて、成功に終わりはなく失敗が終点ではないと、どこかの偉い人も言っていた。仕事のストレスは仕事でしか取れないのだとすれば、玉撞きのストレスは、そこでしか拭い去れないものだ。次は十返舎一九、いや十中八九僕が勝つだろう…… 「どっちがセクシーハラハラか」で競おうと思う。

そう言えば遅がけの店に、偶然ラビットとブルマンが一人ずつやって来ていた。どちらも肩書きに「副」が付いているところに愛嬌を感じる、友人以上の仲間である。ラグビーの話をちょっとしたら、次は共通の店の話題、中華・瑞麟のオヤジはキラ・カーン似でしゃべり出したら止まらないぜの横浜銀蠅調で税金の行方に腹が立っているらしいと話し合う。なぜに店のオバチャンは円卓でいつも寝ているのかが3人共気になっていたことも分かった。それはいつも玉撞き屋にいるのに店が続いている志賀と同等の疑問でもある。

話はN文具センターのタケウチ氏についてに変わり、彼が「万年筆のオーソリティ」であるということを知っているラビットと僕は、自慢げに編集者ブルマンに語りだした。驚いたことにブルマンは持ってまんねんとカウンターの上に万年筆を置き、彼女の業界にはほとんどが手にしていて、カッコイイ先輩を見てそれを持つようになったことや、ペン先の潰し方が人によって違いまんねんと饒舌に語り始めた。常に「自分が、自分が」と前に出る瑞麟のオヤジ級にお喋りマンボの、マンネンを持っていないラビットと僕は聞くことしか術はなく、「こら、万年筆見に行かなあかんなぁ」と意見が一致し、来週にええ大人が3人揃って「マンネンツアー(旅に出っ放しの意ではない)」に行くこととなった。

ちょっと「アホちゃう?」な3人。若いときに「アホちゃう?」と言われることは余りない。好奇と勇気、挑戦の繰り返しの局面を迎える人が絶対数多いからだ。大人なのに、この面子は「アホちゃう?」が好きである。トレンドやモードなんていう時流やスタイリッシュにセレブリティなど、それこそこっちから見たら「アホちゃう?」であるが、あっちから見たら「アホちゃう?」となる。要はモノマガジンやグッズプレスを見て買うのとは別の「アホちゃう?」が好きなのである。僕らは「人」から触発されてその『ストーリーを買う』のだ。

最初は使い勝手の悪いデカイものだったりするが、それが手や身のこなしに馴染むとしっくりくるモノである。しかし「ハタチになったお祝いに、ほぉ〜ら万年筆だ」と父親にもらったソレは、七五三級に格好が付かない。何十年ぶりかに子供の運動会でハッスルする、土踏まず引っかけ式adidas3本線アキレス腱切りオヤジみたいなものだ。馴染むには、ストーリーを持たないとイケナイ。

この日玉撞きの棒切れは、手にしたばかりの万年筆のようだった。しかしまた向かっていくことだろう。「アホちゃう?」と言われようとも。


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