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■ 中毒性日記 2005
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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2月最後の土曜日15時頃、結局積もりはしなかったが、凄まじい吹雪が自宅のある塩屋を襲った。春一番(猪木のマネしてたあの人はどこに行った?)が吹いたのに、まだまだ冬なんでしょうか。春が近付くと少々寂しい、ナンダか不思議な気持ちになっている僕がいる。それは猫のせいである。

ずっとここ数年書いてるが、冬は迷惑な野良猫が僕の車のボンネットを汚すイヤな季節だった。ある時はキズが付いたし、またあるときはなかなか取れない足跡が付いた。ヤツらには、ガソリンスタンドで手洗い洗車ポリマーシーク後なんて関係なかった。朝方、僕の帰りを待ちわびている猫達が、僕には化け猫のようにしか思えなかった。僕の彼女(愛車)に何すんねん、って怒ってた。

3年前から冬場だけ、ボンネット部分を覆う絨毯を敷くようになった。しかしヤツらは歩いてその絨毯に乗っかるものだから、フロントエンブレムやヘッドライト、タイヤハウス、下手すりゃトランクまで幾つもの足跡があった。

ところが最近、ちょっとした変化に気が付いた。足跡がどこにもないのである。彼らが乗ってないわけではない。いつも帰りには違う車で暖を取ってる3匹の猫が僕が帰ると同時に目を覚まし、車から出ていくのを待っている姿を何度も確認している。午前中に駐車場に行く頃には絨毯の上で寝ている猫もいる。つまり彼らは、歩かずに直接絨毯の上に飛んで乗るようになったのだ。

思い当たる節がある。数日前朝方の5時、三宮から戻ると汚れの気になってた僕の車を、マンションの水道ホースでサッと流していた。そして屋根のある駐車場に入るとやはり彼らが待っていたが、水滴を吹き上げるため今ヤツらに歩かれてはたまらない。僕は彼らをジッと見ながら「今は、綺麗に拭いてるからダメだ」と諭した。ボンネットを立ち上げて固定すると、剥き出しにされた温かいエンジンルームを、恨めしそうに背伸びをしながら彼らは眺めてた。決して飛び上がったりしない。ただ彼らは待っていた。「よし、好きにしろ」そう言って、絨毯をボンネットに被せると僕は、家に歩き出した……。

あの日から彼らは、この寒空に必ず帰ってくる温かい車の主、つまり僕に、少しばかりの敬意を払ってくれるようになったんじゃないかと思う。なんだかんだ言っても、僕もそうやって直接絨毯に飛び乗る彼らを愛おしく思えて、過ぎゆく冬に感傷的になっている。通じ合えたことが愛おしくさせる。それは人も同じなのだなと妙に納得して、26日土曜の店をあとにした。

車に着くと、アラ不思議。三宮の猫との疎通は、できてなかったようである。

ボンネットは足跡のオンパレード(死語)であった。


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