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■ 中毒性日記 2005
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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世間の三連休中日、土曜日、ハーバーランドに行った。

トイザらスに「ムシキング」(昨日の日記参照)の機械を探しに行ったのだ。僕が把握できてなかったのだけど、メンコのように友達同士で対決するカードではなかった。100円を入れて、出てきたカードに対してその戦い方が決まり、カードをスキャン。ボタン操作でリアルなCG昆虫(世界のカブトムシとクワガタ たまに助けに来てくれるクマバチなど)のバトルが繰り広げられる。子供達はマナーを守り列を成す。終わったらまた後列に、がお約束だ。いや、このゲーム、そしてこの現象。大人社会のスモールワールドを見るようである。(ちなみに僕は、後ろからずっと見ている変なオジサンだと思われてたろうな)

さて僕の店。来ていた男女。初めて来た女性は、しばらくしてからこう言った。「懐かしい匂いがしますね」僕はすぐにアレだな、って思い「あっ、灯油の匂いですね」と答える。エアコンの暖気はすぐに上がってしまうので、足下のために灯油ファンヒーターを使ってる。「それもあるのだと思います でも、こういう言い方をすると怒られるかも知れませんが……私には民宿の匂いがするのです」そして、彼女はゆっくりと語り始めた。

今から思えば、自分の家庭はそれほど裕福ではなかったんだと思う。幼少期、年に一度冬山には行くが、ホテルなどには泊まったことがない。それが普通だと思っていたし、それが精一杯の両親の贅沢だったのではないかと、今思っている。冬山には乾燥室があった。そこで雨雪で濡れた衣服を乾かした。おそらくそれは石炭ストーブで、水蒸気とナンとも言えない部屋全体の温かさが心地よかった。木でできた建物の、湿気が乾いてゆく様をその匂いで覚えていた。「ココ」は、そんな香りがするのだ。少しの切なさが重なるけれど、懐かしさと安堵が込み上げてくる。「ココ」はそんな感じがするのだ……。

非日常的な空間とサービスがホテルなのだとすれば、民宿の匂いは日常的な風景にいた幼少期の自分を思い出すことができた。その女性は、また他の「何か」も想い出したようだった。それは僕には解らないけれど、彼女は大層僕の店を気に入ってくれたことに間違いはない。追々、分かることだ。

「また来ていいですか?」女性はそう聞いて、僕の頷きに笑った。


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