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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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「僕らは、バスツアー特典がありますからねぇ!」

ラビットは誇らしげに、満面の笑みでそう言った。
神戸ウイングスタジアムで合流した、ラビット吉川である。

神戸製鋼ラグビートップリーグの1ヶ月ぶりリーグ後半戦。怪我人も復帰し、上位争いに食い込むには一つも負けられない神戸Steelers。前半クボタ外人勢の活躍、僅差で折り返す。フラストレーションの溜まる試合内容ではあったが、神戸はなんとか競い勝つ。次は「圧倒的な神戸」を願っている。

試合観戦後にバスツアー特典、グランドに降りて、選手達との記念撮影があるらしい。で、ラビット冒頭のセリフである。今まで何度も書いて恐縮だが、彼の風貌はおおよそアパレル業界っぽくなく、ウサギを数羽自宅で飼うという事実と「飼ったから似たのか、似ているから飼ったのか」……ともかくウサギなのである。眼鏡を取ったら多分、円谷プロほどに円らな瞳なんだと思う。
>>>11/30日記参照

そんな彼が極たまに、胸を張ることがある。ウサギの話をするときと、目の前の人が自分より後にラグビーを観るようになったと判った瞬間である。そしてこの日、大阪からの応援バスツアー者の指定席、空いてる席に割り込んだ僕は彼のセリフを聞くことになる。ちょっと羨ましい気分になった。

試合が終わって選手達が横一列に並び、観客席に向かって挨拶をする。普段プライベートでも店でも見慣れた彼らだが、興奮冷めやらぬフィールドで見るジャージ姿はまた別の顔だ。まさにその芝生の上で、選手と共に記念写真を撮るバスツアーの面々は、観客席から見ればやはり羨望の的である。

「じゃ、行ってきますウサウサ」

おそらく好みの選手に渡すのだろう。ラビットはまた誇らしげに、たくさんのニンジンを抱えながら観客席出口に消えていった……。

グランドの遠くに写真撮影の一団が見える。選手は元木・南條・苑田・大畑・林などさっきまで走り回ってたヤツらである。僕の周りからも「ええなぁー、ずるいなー」「今度はバスで、花園まで行こうよ」と声がする。こういったイベントが、バスツアー、延いては観客動員を増加させる。

ふと横を見ると僕らと同じように見ている観客の横に、なぜかラビットがいる。「早く戻ってきたんやなぁー」と僕が言うと、

「遅れて行って、グランドに入れてもらえなかったんですぅ〜」

と、ニンジンはおろかグランドの芝生までをも食べる勢いで行ったはずのラビットは、ただ交通手段としてバスを利用したに過ぎない観客と化してしまっていた(おまけに、移動中に行われた抽選会にも当たらなかったらしい ホント交通手段だ)。「団体行動が苦手なもんで……」そう話す彼に、スタジアムの冷たい空気がピシャリと音を立てた。ニンジンは地面に零れ落ち、目は赤かった。

しかしラビットよ。そう悲しむことはない。
なぜならば君は、神戸製鋼のトライシーンに、
バッチリアップでテレビに映ってたそうだ。
神戸側メインスタンド、前から3列目がラビットである。

両手に握りしめた、見る度に短くなっているニンジンが目印だ。


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