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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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ご質問の答えから先に。12月5日の「ホテルトアロードワインセミナー」、僕もいますよ。またワインのことを語らずに講師をやるという暴挙だと思います。

さて、12月に入った水曜日の日記はいきなりアップしなかった。「どうかしたのですか?」と色々聞かれた。まぁ月イチペースで休んでいることもあるのだが、何も思い付かなかったということの他に、確かに理由はあった。

火曜日夕方、店でテレビの取材があった。来年1月15日、大阪読売テレビの7時間「震災から10年」特番で、神戸の体験者100人に選ばれたのだ。中には、藤原ノリクンもサッカー永島にもオファーがいってるらしいから、なぜに僕なのだろうと思いながらも、受けることにした。当然店の紹介ではないし、宣伝でもない。あの日から1週間の、僕が書いた日記(>>>10/31「僕だけの体験を」参照)と、なぜ神戸で店を?に興味があるらしいのだ。

そして始まった取材ではあるが、僕は色々思いだして言葉を詰まらせてしまう。それは僕自身の体験とは比較にならない、僕なんかよりひどい状況に遭った人々を知っているし、実家のある京都に戻れば簡単に口に出せる言葉を、ココ神戸では饒舌に語ることができないと知っていたからだ。神戸で店を始めることの切っ掛けが震災だったことには違いない。しかし「語らずに、がむしゃらに走ってきた」僕が、カメラを前にペラペラと語る。そんな自分に嫌気が差してしまった。

途中気持ちを切り替えて最後まで話したが、取材後のその日は色々と考え込んでしまった。初めて、店に立つ気持ちにもなれなかった。お客様をお断りして、ビリヤード屋に閉じこもって黙々と玉を撞いていた。

とは言え、取材を受けたことは間違いではなかったと思う。僕の書いた日記は、起こりうる災害に必ず役に立つ。報道では見られなかった真実もある。以前いつかこのサイトで書いてみたいと言ったが、まだ入力はあの日「1月17日」で止まっている。そんな時にこの取材の話があったから、安直に電波に乗せることを選んだわけではないが、表現者としてカメラの前に立ったのだ。

テレビでは、どういったカタチで取り上げられるのか解らない。しかし100分の1、一人の体験を言葉で伝えることは出来たと思う。使命感やボランティア精神など僕には少ないが、あの日じっとしているのが怖くて、街を走り回ったことを思い出す。この取材が、神戸の人にと言うよりはあらゆる災害に遭った人々に向けて、少しでも役に立てばいいと、今は思っている。じゃないと、火曜日からずっとある、何だか解らない頭の痛みを忘れることが出来ない気がする。

書けなかったのはそういうことなのだ。


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