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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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※志賀速報!【本日お休みです】

最近やたらと画面で観る「時代の寵児」に嫌気がさして日曜の夜、家を出た。ホールに向かうと、エレベーターが一つ下の12階で止まってて動かない。隣人が携帯を持って階段にいた。その表情で事の重大さは理解できる。12階の、一人暮らしのおばさんが救急車で運ばれたのだ。

そのおばさんは僕と同い年の息子さんがいて、隣人の紹介で一緒に鍋も食べたし、駐車場で会うといつも「いってらっしゃい」と声を掛けてくれた。会う度に痩せた姿、ステッキを持って歩く姿に、身体を患っているのは知っていた。

外国の事故やテロ、戦争、天災に対し慈悲めいた言葉は投げ掛けるが、心の中ではこちらに何もなかったことに、人は安心しているものであるとは、よく聞く話だ。僕も神戸の震災は受けたが、延々と「あの日は凄かった」と酒を飲みながら、何も被らなかった人が語り続けるのは聞き苦しい。辛すぎて語れない人もいるからだ。と言いながらも、今はこうして日々過ごしていることに安心している僕もいたりする。日々の平和を今、噛みしめているのだと思う。

近しい人に何かが起こったときは、人は初めて人たるモノの大切さを身に染みて思う。家族じゃないけれど僕はその状況を聞いたときに、自分の母親ほどのおばさんの様態を知って、驚くほどに色んな事がグルグル頭の中で回ってた。

ある人が先日、こんなことを言っていた。 「人に言って楽になる話と、自分で解決する話がある」 最近、僕も人の心配をしているどころじゃないことがあった。 でもその時にも同じように、他人の心配をしている場合じゃない人達が「人に優しく」助けてくれた。 僕等が人間である限り、悲しみも驚きもやってくる。人に優しくされたなら、僕も人にそうありたいのだ。

だが、僕は無力だった。ドラマのように「おばさん、ガンバレ!」と声を掛けようとしたが、救急車の窓の隙間から見える救急員の背中が、ドラマや授業でしか見たことがない光景、呼吸蘇生に上下するのを見ると何も言えなくなっていた。その自分の無力さに、吐き気がするほど頭が痛くなった。

見送るしかなかった僕、あとはおばさんのあの笑顔をまた見たいと願う。

精一杯生きる。おばさんも、生きて。


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