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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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※ココだけの志賀速報!【髪をバッサリ切る……つもり

めちゃくちゃ寒い朝4時過ぎ、僕の車は暖機運転が10分は必要である。TVRキミーラは僕にとってのアイドルで、つまりはアイドリング女王と呼んでいる。

店で色々やってから、外に出る。車のキーは二つ持っている。一つは携帯のロングストラップに、ストラップを外したときの予備にもう一つ店や家のキーホルダーと一緒に付けている。車に近付くとキーがない。「おやおや、携帯を店に忘れてきたようだ だめだぞ、敏哉」と一人ボケ突っ込みをかましてたら、ポケットにキーホルダーがない。「あれあれ、しょうがないなぁダジャレー男爵」と上着の内ポケットを探す。財布には店のカードキーが入ってる。さっ、財布が、サ・イ・フ・ガ、無いぃ〜〜。もう平成のプレイボーイどころではない。

大学のラグビー東京遠征でチームメイトを驚かそうと、部屋の覗き窓から廊下を窺いながら、突然パンツ一丁で飛び出し、戻れなくなったたあの日を思い出していた。「イン・ロック」ってやつだ。まだ暗く寒い、車の通りも少ない三宮・加納町で、僕は鍵のない車の前に呆然と立ちつくす。まさか自分の店で締め出しを食らうなど、「そんなに言うこと聞かん子は、ウチの子とちゃうわ!」と母親に外に出されたあの日も思い出させる。「ビルのエレベーターに閉じこめられた時の逆バージョンやん」とくだらないことを考えてもいた。ともかく、荷物もこの日記を更新するPCも、現金も携帯もそして鍵も手元にはない。

「Think!Think!Think!」何かの映画でアメリカ人が、自分に落ち着けと声を出していた映像が脳裏に浮かぶ。僕はマジで声に出し、そう唱えながらひとまず歩き出す。鍵のない車、店に入れない店主など、クリープの入れないコーヒーのようなものだ、とクリームは入れない派なのに動転していた。「そうだ、ラーメン屋にお客様がいるかも知れない!」5時までやってる希望軒を目指す。人はいるが、知り合いはいない。歩いている途中にもお客様に会わないか、などと思ったところで平日の人通りは少ない。この日だけは、「ナンでカードキーの店やねん!」と選んだお客様の少なさを呪った日はなかった。

「Think!Tank!Thank you!」と、語呂合わせアメリカンジョーク・セルフ突っ込みしか術はなかった僕は、三宮の街を南下する。街で店をやってる人で、この時間もいそうな人は……バー・クラブ・ラウンジ・和食・フレンチ・イタリアン……おらん、絶対おらん。この日ほど、三宮の夜は早いことを呪った日はなかった。エコエコアザラクエコエコアザラク……。

それがおったのです。ポパイっていう、忠クンがやってる朝までの店。4時半に行きました。いきなりカラオケで女の子の唄う「未来予想図Part」の歓迎を受け「持ってる?」って忠クンに聞くとありましたわ。「やっと志賀さんの役に立てましたぁ〜」と店のノリそのままに送りだしてもらい、事なきを得た。

また寒くなった神戸で、街は僕に優しかった。

でも今日だけは思った。

この店のシステムは優しくない。


※ダジャレー男爵の「志賀オシャレ『死語』
【『モウレツ』に『シゲキテキ』な、神戸『ロンリーナイト』だった】

加納町 志賀とはどんなヤツ?
>>>プロフィールとバイオグラフィー(一部)はこちら……

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