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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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ちょっと鼻づまりの志賀でございます。本日はいきなり、次の文章から。

『世界の飲料メーカーの中で、シルエットでその飲み物だと判るものはコカ・コーラが代表的デザインだと言える キーホルダーやTシャツなどのグッズとしての広がり・認知は今日、飲料から一つのブランドとして確立された例にして久しい ビール、ワインもウイスキーボトルにも個性はあまり見られない 近年、酒造メーカーのスピリッツ(蒸留酒)にデザインの波があるが、日本に於いては角瓶の個性ぐらいである

ソフトビバレッジに関しては、間違いなくヤクルトが群を抜いている
ヤクルトというカタチは、老人も子供も知っている

過去にアンディ・ウォーホールがナンの変哲もないキャンベル野菜スープをモチーフに、シルクスクリーン・版画手法でアートに変えたようにそのシルエットを生かし、「これって何?」から「……ヤクルト?」と確かにヤクルトを認識してもらいながら、新しい印象と欲しくなるヴィジュアル(商品そのものとそれに付随するグッズの)を与えるものとする

そして、それぞれのツールが様々な街を旅してゆく』

これは去年、僕があのメーカーさんにプレゼンテーションしたものだ。お陰でまた今年も、新しい展開が待っている。しかし金曜日、別件の打ち合わせが終わった居留地のカフェで僕は、単純に「ヤクルトがなぜあのカタチになったのか」を考えていた。分からない……早速電話を掛ける。 その結果、社長さんも社員さんも「あの意味」は知ってるんだけども、なぜあの登録されている意匠デザインに到ったのかの答えが難しいようである。

サイトや資料によると、70年ほど前に創業した当初は「ビン」で、よくあった紙の蓋にビニールのパッケージだった。現状のカタチには50数年前にである。それは日本唯一の女性配達販売員の採用による効率化(コンパクト軽量化・持ちやすさ)を計ったこと、所謂「善玉菌」の減少を防ぐ理想的なカタチであることなどがある。しかし、デザインのモチーフが分からない。

月面着陸っていつやったっけ?少なくとも僕が4歳の「大阪万博」で見た月の石だから、それより前のことだろう。ヤクルトはロケットみたいなカタチだ。もしかするとあのカタチに触発されて……う〜ん、違うか。身体のカタチじゃないかと店に来ていた卯目くんは言った。そう言えばコカ・コーラはそうである。

正解はいつか教えてもらうとして、ここで僕が言いたいのは「その当時のデザイナーはどんな思いであのカタチを提案したのか」で、こういうことをみんなであれこれ考える時間は、なかなか楽しく意義がある。デザインってのにはそれ相応の理由があって、よく僕が書いている「謀り、目論み、企てる」というそれぞれの個性が反映されていなければ、それはパロディでもない単なる物真似で、創り上げたことにはならなくなってしまう。

没個性の時代、「謀り、目論み、企て」が淘汰されてしまったように映る世の中にも、ミッドセンチュリー・50年前の作品が今も尚存在し、異彩を放っている。店に2脚ある同時代、柳宗理のバタフライスツールにもその匂いを感じる。

本当の意味でデザインされた「カタチのルーツ」を見つけ、その意味を知る。
僕のこれからに、とても重要なヒントに思えてならない。


※イカリン志賀の「本日の(逆)ハラタチ日記その61
【正解者にはヤクルト菌『400億個』プレゼント!……つまり、一本あげる】

加納町 志賀とはどんなヤツ?
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