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■ 中毒性日記 2004
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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※ココだけの志賀速報!【神鋼ラグビーサイトに「志賀」が……近々発表】

「神戸、好きだったんですけどね」

日曜夜に電話をくれた野人・岡野の声である。ヴィッセルを去り、古巣浦和レッズに戻ることになった。彼はことのほか神戸の街を気に入ってたし、馴染んでた。また試合で神戸に来るときに、と再会を約束した。プロスポーツのフィールドは一つではない。これからの活躍も観ていたい。

その昼ウイングスタジアムでサッカー観戦した。ホント申し訳ないがサッカーを観るというよりは、興味は一年近くぶりにピッチに立つ、ヴィッセル神戸・和多田の復帰戦を見届けることにあった。レンタルでジェフ市原に一年、そして神戸に帰ってきたらいきなり前十字靱帯断裂、シーズンを棒に振った彼の勇姿を。

自宅も近所だし、ビリヤード仲間でもある。好きを通り越して「メンタル面を鍛える」などと言いながら、リハビリのようにオフを玉撞きで過ごす姿を頻繁に目にする。実際モテる…それがチャラチャラした印象を持たれ、その一部分で語られがちの世界で実は結構真面目で、一人で店に来ては真剣に語ってる。神戸製鋼ラグビー選手の何人かにも共通の、「人間」を感じるアスリートである。

和多田は前半には出ていない。失礼ながら試合そっちのけで、僕は携帯電話の画面に食らいついていた。大阪・花園で行われているラグビー「神戸製鋼VSリコー」のライブレポートを見ていたのだ。便利にはなったが、結構アレはイライラするね。展開は解るんだけど映像がないから、格下相手に接戦、負けてる状況で後半35分逆転まで、サッカーどころではなかった。(まぁ、スポーツはまだイイが便利も考えモンで、そのうち受験なんかも、あの一斉の合格者張り出しの儀式から「携帯でチェック!」なんて軽々しいモノになってゆくのだろうかね)

ちょうど神戸製鋼が逆転したレポートが画面に出たその時、ハーフウェイラインに「19」と背番号を赤い電飾で示したボードと共に、和多田が後半残り15分からピッチに立った。メインスタンド中央の僕達の席に振り向いて、笑いながら手を振った彼は、懐かしい自分のフィールドに子供のように駆けて行った。

そう言えば年末に、戦線を離脱していた神戸製鋼キャプテンから来たメールには、こんなことが書いてあった。

「1ヶ月半ぶりに練習したけど、やっぱラグビーは楽しいですわ」

今僕は、自分のフィールドがどこにあって、それは『そこに立てないことが哀しくて辛いと思える場所なのかどうか』を再確認しているところだ。

「1ヶ月半ぶりに会社に復帰したけど、やっぱり仕事って……」

一般に、仕事という定義がそれを楽しいと言わせない土壌を作ってるようだが、そのあとに「……苦しい」と続くのならば、それはまさしく「仕える事」で、ソコが「楽しい」と言い切れるフィールドを持ってる人はそれは実に幸せで、そこにナンら問題はない。それ以前に「仕える」という認識すらないのだろう。

試合が終わってから、和多田は清々しくも笑ってた。

見事にそれが、彼の答えだ。


※イカリン志賀の「本日のハラタチ日記その49
【試合が終わって神戸製鋼メンバーからメールが入る 「ほんま情けない限りです」「25日は勝って、のたれ死ぬまで飲みましょう」「グランド乱入期待してます」 ほんま、寒い試合やわ 頼むでしかし! そろそろ泣かせてくれよ……】

加納町 志賀とはどんなヤツ?
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