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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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野球の日本シリーズは、街に人がいない理由を作っているようだ。

風邪を引いた。おそらく、土日の「オヤジ頑張るの巻」が祟ったのだろう。昼に起きる予定が、なんと19時まで寝込んでしまう。幸か不幸か、日中の予定は無理してなんとかすることもなかったので、ともかく店に向かう。家にいて療養するのと、店に出て人と話すのを比べると、やはり僕は店に立つことを選んだ。

幸いに咳も出ないし、吐き気もない。あるのは悪寒と熱っぽいことだけだ。月並みな話だが、こういう状態になったとき思い浮かべる人が「大切な人」だと言ったりするが、夢など覚えていないし、店に立とうと思った時点でそれは「お客様」なんだと優等生的に暗示を掛けていた。実際そうなんだと思う。

ただそんなときに最初に言葉を交わす相手は、できれば素敵な女性がいい。行く道中、ガソリンスタンドの兄ちゃんに「ハイオク満タン」「灰皿ゴミはないですかぁ〜」などと伝え合うのはなんとも物悲しいものだ。誰とも会話をしない日など、僕には考えられない。確かに一人になりたい気持ちもある。しかしそれが旅の行く先々での見知らぬ人との会話なのだとしても、「声を発する」ことは自らの存在の確認となる。できればそれは、素敵で美しい女性がいい。

考えてもみたまえ(偉そうやな)、誰とも話をしない、声を出さないことを実行しようと思えば、無人島か一人の自宅か、小さい頃に作った竹やぶの奥にある段ボールの基地あるいは防空壕に入ったまま出てこないことくらいしかない。そういった意味で、あるライターが「車は男の隠れ家だ」と書いていたことを思い出す。しかしそれは一時のことであり、人間はどこかで「認めてもらう」「独りではない」と、街を彷徨うものだ。店は恰好の場所である。

「今日一番最初に誰と話すか?」皆さんが意識したことがあるのかは定かではないが、水曜日の僕はその大いなるテーマを掲げて街に出た。外は寒いが、ネオンは温かい。一年のほとんどを街で過ごす僕にとって、その風景はいつもそうやって向かい入れてくれる、裏切りのない三宮の街である。

店はそれほど忙しくもなく、なんとか無事に終えることができた。知らぬ間に風邪とやらもどこかに消え失せてしまった感じもするし、やはり人と話すことが僕には特効薬だと解って、静かに街をあとにした。もうこの時点で、最初に会話したのが近所の焼鳥屋の店長だということなど、どうでもよくなっていた。

(ちなみに、最初のお客様は「卯目くん」だった 笑える人は笑いなさい)


※「志賀」本日のコトゲンゴンその19《一(言)・提(言)・一過(言)》
【風邪を引いた母親=悪寒のオカン】

※ラブリー志賀の「干しぶどう日記・14日目」>>>キッカケはコチラ!
【いよいよ小さくなってきた 食ってみるぜ!】

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