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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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水曜夕方、ゴロゴロとどんよりと一天俄にかき曇り、35度にも近い暑かった神戸の街が一斉にシャワーを浴びた……。と思ったら一瞬、肩すかしの神戸である。

火曜の店が終わって家に帰る。自宅に戻ると意味もなく冷蔵庫を開ける癖がある。自分で明かりを点けなければならない一人暮らしの悲しい性なのか、自ら庫内灯を発する箱に愛着すら感じ、リスペストするゆえの行為なのかも知れない。いつものように扉を開けて「ただいま」の報告をする。すると…… ?……!

こっ、これは……背の高さほどのコイツは、ただのプラスティックの臭いのする箱だ。幸か不幸か僕は自炊をほとんどしない。食材はいつからあるのか判らないブラックオリーブやチーズ、ちりめん山椒、韓国ノリくらいだから、バターがラードみたいになっているくらいで事なきを得た。でも牛乳は駄目だな。

ほんと冷気がない冷蔵庫など、蓋が付いている本棚くらいしか用途はない。つまり役立たずだ。すぐ下の引き出しにある冷凍庫を見る。なぜか「いつもより多めに回してまぁ〜す」と言わんばかりに冷えている。なんじゃこりゃ、である。その下のほとんどワイン庫になっている野菜室を開ける。箱だ。紛れもない、タンスの引き出しのような箱である。冷凍庫を挟んで上下は、全く冷やす力がなくなっている。ひとまず冷凍庫に一杯入ってた保冷材を、冷蔵室に入れた。

冷夏から突然の猛烈な残暑、エアコンや冷蔵庫の冷却度は外気との温度差でフル稼働している。電気屋さんによれば、そのお陰で古い電化製品の故障修理が増えているそうだ。ちなみにウチの冷蔵庫はおよそ10年選手だ。仕方ない。

そう仕方なく、電気屋さんで購入したのは、お前は何人家族やねん!くらいに大きなモノである。将来を見据えて……いやいや、なぜか安かったからだ。不人気商品なのだろう。シルバーなんてあんまり家族には似合わないもんね。

扉が両サイドに開くという、あんまり意味のない独りモンには嫌みとしか思えない構造のモノだ。配達はというと、土曜日になってしまうらしい。それまで、どうしたもんやろかね。木曜朝は元町で打ち合わせのため、店終わりで三宮のホテルに泊まるから放ったらかしだ。冷気を失った冷蔵庫は、霊気を失った宜保愛子、やる気を失ったサルティンバンコ、英気を養ったオバサンくらいに怖い。

今、冷蔵庫の中身は全て、冷凍庫に入ってる。

家に帰ったら、固まった牛乳のフローズンヨーグルトを食べてみようと思う。


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