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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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水曜日、なんだか気分が優れないでいた。理由がハッキリしているかと言えば思い当たる節もあるが、ただ単に終わりゆく夏の日を惜しんで、少しセンチメンタルな気分に自分を顧みているのかも知れない。

香りで人を思い出す事ってあるよね。街を歩いていてすれ違った女性の香水にあの日を懐かしんだり、ほろ苦い経験が甦ってきたり……。誰もいない店で僕は、昨日あの子に返してもらった服を手に取っていた。近いけれども干渉もせずに、いつもあの子の幸せを願ってる。もうそんな日々が過ぎて、幾年にもなる。僕にとってはとても大切な人だ。そこに、いつもと変わらない香りがした。

そんな淡い気持ちをどこに置いたかも、僕は忘れてしまっていた。しかし大人になるということが成熟だとすれば、まだ青い果実の甘酸っぱい感覚を持つ僕は紛れもなくその階段を、エスカレーターのように決まり切った間隔で上ってゆくことを拒んでいたい。「あの頃は若かった」などと大人ぶるのは、もう素敵な恋を捨ててしまった人のようで、それならばと青春を選びたい。

そこには心地よい風に抱かれた「香り」があった。キャンプで作ったその場所だとなぜか旨かったカレー、太陽で熱かったアスファルトへの通り雨、高校で初めて踏んだ芝生のラグビー場……匂いで思い出せる情景。毎日が新鮮だったあの頃、辛い練習もその先にある感涙にむせび泣くことで昇華した日々、近くで見るか遠くから見るかの違いはあっても好きな人にドキドキしたあの想い……。

凄く好きになった女の子が泣いていて、そっとハンカチを渡した高校の頃を思い出していた。「洗ってくるから」といつか返してもらったとき、洗剤とは違った甘い柑橘系の香りがして、使うのを躊躇してしばらく大事に取っておいたな。

水曜の店で、眺めていた。

「あぁ、和多田の匂いや〜」

どろんこバレーでサッカー選手に貸した、短パンを眺めてた。気持ち悪っ。


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加納町 志賀とはどんなヤツ?
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