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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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土曜日の午後、神戸の街が落ち着かなくなる。揃って浴衣を着た女の子。26日は花火大会だ。 元々僕自身がイベントを重視しない性格である。類は友を呼ぶという原理に則って見れば、店のお客様も人混みを嫌うひとが多い。よって必然的に店は暇になることは想像できた。だからたくさん話が出来た。

京都から久しぶりのお客様・K氏が深夜に来た。神戸の締めに「志賀」を選んでくれ、酒は相当入っていて饒舌である。「神戸に、こうやって来られる店があんねん」 初めて一緒に来たお連れさんに言いながら、この日3度目の握手をされた。

「志賀ちゃんはさぁ、2年くらい前に僕の母親のこと日記に書いてくれたんや でもそのことは全然僕に言わずにね そしたら知人が『「志賀」っていう店知ってますか?Kさんの店で検索したら、色々書いてありましたよ』って教えてくれて……」 お母様が亡くなったお話があまりに僕の中で「残る」話で、その年の2月に逝った爺ちゃんへの鎮魂にも似た文章を書いた、あの日記のことだ。
>>>01/11/11「京都づくしの日 亡き人を想って…」参照)

「そういうヤツやねん、志賀ちゃんは……」
ポツリ言うとKさんは、ソファに顔を埋めて眠りについた。

カウンターでは男女が真剣に語り合い、飲んでいた。僕も話に寄りながら、僕の仕事のスタンスを語る中で多大な影響を受けた「爺ちゃんのランプ」を見せた(>>>2/10「2年を経た奇跡」参照)。と同時に、この日初めて店に来たはずの女性が言う……「ガラクタのお爺ちゃんのね」と。

僕のサイトを見ているのかと思った。店に来たことが無くても、そうやって僕の情報は手に入れられる。彼女は続けて「前髪の短い男の子が、何かを飛ばしてる」とも言った。それは明らかにトップページから見られる>>>「僕と爺ちゃん、ガラクタと長靴」と、「中毒性日記の変わる写真」を見たとしか思えなかった。しかし彼女は初対面だし、僕のサイトの存在も知らなかったと分かる。

彼女曰く、一般に言う「霊感が強い」なんてものではないが、初めて会う人にインスパイヤされて画像が飛び込んでくることがよくあるらしい。まさに、爺ちゃんの姿と前髪の短い子供(僕)、その子が飛ばす何か(爺ちゃんが創ったおもちゃ)が見えたようだ。「お爺さんはずっと見てくれている」んだそうだ。ちょっとドキッとする話ではあるが、嬉しくないはずもない。

僕はいつも店に入ればすぐに、ランプをつけて爺ちゃんに挨拶する。明けて日曜になった誰もいない朝方の店、僕は普段やらないこと、帰る前にもう一度ランプをつけてみた。なんだか、その頼りない光に涙が出そうになった。

この世にいないはずの人と僕とを繋ぐ、やっぱりコイツは魔法のランプだ。


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加納町 志賀とはどんなヤツ?
>>>プロフィールとバイオグラフィー(一部)はこちら……

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