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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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最後のお客様が「おめでとう!」と言いながら、一人街に消えていった火曜日午前2時半。2003.6.3と書いた、サッカーのユニフォームがカウンターの椅子に掛かってる。ふと確認した携帯からはHappy Birthday メロディメールが鳴る。誕生日の残り香のする今、30歳代最後の一年が始まった。

たくさんのメール、気遣い、本当に色々頂戴しその全てに嬉しく思いながら余韻に浸っている。お客様より小さい方がいいだろうと少し小ぶりのグラスを戴いたり、自宅のデッキチェアに敷いてくださいと、僕のプライベートを知る女性からタオルケットももらった。高いものを買うよりは、僕にしかできないことをと、前述のユニフォームをくれたサッカー選手もいた。それぞれが何よりも代え難いものである。帰るには惜しい、ココの空気に浸っている。

最近読んだ本の中にこんな一文があった。

「金脈から人脈を探すな 人脈から金脈を見つけろ」

奥深い言葉だが、このスタンスを理解していたからこそ、色々な人に出会い、議論し、時に喧嘩し、共に涙した人の繋がりを創って来れたんだと思う。だから、全てのこの日戴いたメールに返信することは苦ではない。

最近書いているように、なぜか僕に色んな依頼があったりする。大学での講義、カフェレッスンに於ける料理と、僕がデザインしたワインエチケットについての話とその楽しみ方の会、ホテルでのワインセミナーゲスト……まだここでは書けないのだけれど、異業種企業のミーティング参加や、雑誌取材(店じゃない)など、ナンダか不思議なアプローチが増えてきた。多少の驚きはある。

僕が「この生き方しかできない、この仕事しかしない」と頑なに他を拒絶してきたかと言えば、実はそうではない。確かにデザインや、店の方針については「偏屈者」と有り難い勲章も戴いてここまで来た。しかし前にも書いた「新しい風を吹き込む」意味での『志賀』を求めてくれることや、「あんたやから頼むねん!」と言われることに関して、自分では気付かない可能性は「人」にしか判らないモノだと思う。だから、僕ならではと求められるのならナンでもやってみようと、この歳になってより強く思ってる。

例えば目の前のライオンに「今は闘う武器がないし、鍛えた身体も知恵もない」と言ったところで、その猛獣は待ってくれるだろうか。そんなモノが全くなくても、勇気や自信というものがそこにあるのなら、一歩踏み出すことができるのではないか。百獣の王に睨まれてすごすごと逃げ出すような言動行為は、結局体制や権力に屈服することだ。やってみなければ分からない。

少々大袈裟だが、僕が踏み込んだことのない「人」にしか判らないフィールドがどこかにあるのだとしたら、「今の僕なんて……」と卑下一杯に、目の前のライオンをやり過ごすようなことだけはしたくない。

人脈・繋がり・結束・希望……そして夢という力は、確かに金脈の中にはない。

僕にしかできないことを、「人」から探し続けてる。


※本日の志賀・ヒトゴトではないヒトリゴト
【よって、ハリウッドからのオファーでも受ける用意はある……用意は自由だ】

※《>>>レディースTシャツ・拡販への道!》
【平面で見るのと、着てもらって見るのとは全然違うのだな なるほど、だからマネキンってのが存在するのだ、と納得した志賀であった】

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