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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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天気のいい、23度の神戸である。ランチの約束、日本に戻ってきた中華街・南京町のことを「なんきんちょう」と言う、南京錠みたいに屈強なラグビー選手と会う。目的は中華ではなく蕎麦屋、しかし京都の永正亭ほどではなかった。その後行った、磯上公園近くの倉庫を利用したカフェでお茶するも、その雰囲気に男同士で何してる?状態で、今度は女の子と来るべきだと誓い合う。

現在、左下奥歯を治療中である。この歯で噛まないように、と言われている。そして、高校時代ラグビーで折れた右前歯は、先日ポロッと落ちて歯抜けになり、今土台を作ってる最中だ。でも前歯がないと、僕は無口なバーテンを装わなければならず、今は土台が出来るまで仮止め中にしてしゃべりまくってた。

しかしこの状態はかなりややこしい。固い物を食べるときまず前歯を使うから、必然的に仮歯が取れないように左前歯を使う。しかし一旦食べ物が口中に入ると、今度はソレを右奥に持っていき、右奥歯でカミカミしなければならない。左でまず噛んで、右で噛みしめ飲み込む……左噛み〜右噛み噛み〜ゴクンッ〜、左噛み〜右カミカミ〜ゴクンッ〜、ハイ、左右ひだりみぎヒダリミギ……って、

わしゃShall We Danceか!!(ハリウッドリメイクおめでとう)

まぁそれが「365歩のマーチか!」でも「喜び組か!」でもいいんだけど、ともかくたった一本の前歯と、片方の奥歯が使えないだけで、食生活の楽しさは激減してしまう。「堅い物が、食べられるようになったんですよ」と老人がCMに出てるのを見る度に、「おぉ、かわいそうに」と慈悲めいた言葉を吐いていた僕は、今その局面に「爺ちゃん、ごめん」と懺悔の歯抜けオヤジである。

左で噛んだ物を、右に移動させて喉に流し込む不自然さ。ん?これは何かに似ているな。野球のグローブでキャッチして反対の手で投げる、一瞬不条理に思えるが必要なことのような……恋愛は一筋縄ではいかないものだとか……人生山あり谷ありだとか……これは今の僕に「何でも咀嚼せずに流し込んではいけないよ、文章も生き様も推敲が大切だよ」と言ってくれているようで、立ち止まることも必要だと、この歯達は僕に教えてくれているのだとも思う。

だから昨日、パイク(骨付き)酢豚を、前歯のことを忘れて噛んだときに「パキッ」という音と共に「ポロッ」と落ちた歯抜け状態の僕に、「ニッ」と歯を見せて店でギャグに使うことも必要だと教えてくれている……わけないやろ。


※本日の志賀・ヒトゴトではないヒトリゴト
【だから、今は取り外し可能だ 土曜日まで限定サービス、前歯抜け営業です】

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